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228話 ページ29
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チョコペンで描いたクッキーは一度冷蔵庫に入れて冷やす。
その間にケーキ生地を焼いて取り出した。
ここで生クリームの準備に取りかかる。
ミキサーで生クリームをかき混ぜている最中に、来客を知らせる音が家に響いた。
「ナオミが行きますわ。」
「ありがとう。勧誘だったら全部断って。」
「分かりました。」
ナオミちゃんが来客の対応に行ってくれてる間に生クリームを仕上げたい。
そんな時、鏡花ちゃんの異能力である夜叉白雪が出てきた。
「貴方もお菓子作りたいの？」
白雪にも生クリームを泡立てて貰ったのだけど、かき混ぜる速さが早すぎて、あらゆる所に生クリームが飛び散った。
食べ物を無駄にする異能は嫌い、と鏡花ちゃんが白雪を睨み付けるとしゅんと落ち込んだ。
「ふふ、鏡花ちゃん生クリーム付いてるわ。」
「Aさんも人の事云えない。」
「え。」
ティッシュで鏡花ちゃんの顔に付いた生クリームを拭き取ってあげていると、来客の対応から戻ってきたナオミちゃん。
「Aさんの殿方がいらっしゃってくださいましたわ！」
「ん？」
振り返れば確かにナオミちゃんの後ろには中也が居て、目が合うと、何やってンだ、と呆れた顔をされた。
「Aさん、どうしたんですの？」
「ふふ、白雪が生クリーム飛び散らしちゃったの。」
「だから壁に張り付けられているのですね。」
ナオミちゃんの云う通り、白雪は鏡花ちゃんによりクナイで壁に張り付けられていた。
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作者名：汎用うさぎ
| 作成日時：2023年5月28日 11時
