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56話 ページ7
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数日は仕事が立て込み、なかなか休みが取れない状況になったが明日は休みを奪い取り、気分が良くなった私は久々にBARへと足を進めた。
カランと鳴るベル、落ち着くクラシックな音楽、いらっしゃいませと店主の渋い声。
そして、
「俺は全然酔ってねェ！！」
うん、帰ろうかな。
酔っぱらい一名。しかも知り合い。
「なんだよ、連絡するっつってしてこねぇしよォ！」
「彼女さんですか？」
「あんな女タイプじゃねぇ！！」
「それは失礼しました。」
矢っ張りお酒を出す店の店主は、酔っ払いの対応も上手。
彼のあんな女タイプじゃねぇ発言も気になる処。
店主の好きなお席へと促され、出るに出れなくなった私は興味本位で彼の隣に座った。
じーっと彼を見てれば私の視線に気づいたのだろう。
「あ？何じろじろ見て…、ん、だ…。」
「どうも。タイプじゃねえ女です。それとも別の人かな？自意識過剰過ぎた？」
「三上…っ！」
私を見てぎょっとした表情をした中也君は、直ぐに表情を戻して、グイ、とグラスを口へと傾けた。
顔は赤くて大分酔ってる事から相当飲んだのだろうと考えたが、店主が云うには三杯でこれだそうで。
ああ、中也君ってお酒弱いんだなって思った。
「水、飲んだ方がいいんじゃない？」
「必要ねェ…。」
「それで？連絡くれなかったのはどんな人？」
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作者名：汎用うさぎ
| 作成日時：2023年4月25日 22時
