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96話 ページ47
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「三上が拐われた！？」
探偵社への一本の電話に恐らく探偵社の三上が拐われたと現場を目撃した者から連絡が入った。
直ぐに連れ去った為に顔もよく分からなかったと云うが、犯人は二人居て、一人は太宰と同じ姿をしていたと云う。
連れ去る前に二人は何やら揉めていたとも。
「太宰…。」
「Aちゃんが簡単に死ぬとは思えないけど、面倒な事になったね。何より、私の姿というのが肝だ。」
「異能力者ですか。」
「それしか無いよね。私に成り代わりAちゃんを出し抜いて連れ去った。」
淡々と状況を分析し述べる太宰に国木田が心配の声をかける。
「太宰、平気か…。」
「平気？そんな訳無いだろう？私の大切な子が拐われたのだよ？なにがなんでも連れ戻す…。」
「…そうだな。」
太宰の顔はとても険しく顎に手を添えて考えを巡らせる。
「乱歩さん、三上の居場所分かりませんか。」
「情報が足らなすぎる。分かるのは変身する異能を持つという事位だ。まずは監視映像を洗った方がいいだろう。」
乱歩さんの云うことに全員が頷いた。
けれど三上が連れ去られた映像は確認出来たものの、それ以降の映像は犯人共に無く、成す術を失った。
三上が拐われて一週間が経った。
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作者名：汎用うさぎ
| 作成日時：2023年4月25日 22時
