94話 ページ45
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三上と太宰がお昼の為に探偵社を出て直ぐ、国木田と谷崎が社に戻って緊急会議を始めます!と国木田の真剣な声音が社内に響いた。
中島が二人はお昼に出たと告げる。
「一足遅かったか…ッ。」
「何があったんですか。」
「厄介な異能力者がこの横浜に出没したんだ。」
「厄介な異能力者ですか。」
重苦しい雰囲気に包まれた探偵社。
今社長は?との国木田の問いには乱歩さんが、社長は今日は帰って来ないよと答えた。
国木田は汚い言葉を漏らして三上に電話を掛けるが、三上のデスク上で鳴る着信音。
「彼奴は何やっとるンだァ!!じゃあ太宰だ!太宰に連絡を!!」
「私ならここだよ?」
一人慌ただしく携帯を弄る国木田に声を掛けたのは今正に、電話を掛けようとした相手。
「太宰!?貴様!三上と昼飯に行ったのではなかったのか!?」
「Aちゃんと?今日は会っていないのだけど?というよりも私は今は彼女とは顔を会わせづらくてね。」
「喧嘩か。」
「ま、そのような処だね。」
太宰の言葉に、今朝太宰の姿を見た者達がどういう事だと顔を見合わせる。
「噂の厄介な異能力者だろうね。」
「厄介な異能力者とは?」
「最近出没している異能者だ。未登録の為、詳細ははっきりとはしていない。」
「成る程、未登録ね…。」
探偵社には緊迫した空気が漂っていた。
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年4月25日 22時