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「青子ちゃん、私から誘っておいてなんだけどお茶はまた今度にしましょう?」
「でも……、」
「彼とデートなんでしょう?楽しんで。」
「……はい!」
満面な笑みを浮かべる青子ちゃん。余程、彼が好きなのが分かる。
それがまた、少し寂しいとも感じる。
「デートじゃねえ!こいつの親父さんの誕生日プレゼント選ぶのに付き合わされてんだ!」
「あら、手伝ってあげればいいじゃない。それも立派なデートよ?青子ちゃん、楽しみにしてるんだから。」
「だから、俺は!」
「快斗、青子とデートするの嫌?」
「あ、いや、そういう意味じゃなくてだな、」
私は、こんなに可愛くなんてなれない。
男の子の気の引き方も知らない。
「彼女は大切になさいね。」
邪魔な虫は退散。
さて、この後の時間はどうしようかしら。服を見るのもいいかもしれない。のんびりカフェで読書するのも捨てがたいわ。
「キッド……。」
「お呼びですか、お嬢さん。」
「っ……貴方、青子ちゃんは!?」
「しぃ。……こちらへ。」
人差し指で唇に触れられ、何も言わない黙れの言葉から流れるように、腕を引かれた。
あまり人気の無い路地裏。
「俺はあれが礼だなんて納得してねえからな。」
「はあ?なんの事、」
「目、閉じろ。」
「なんで。」
「じゃあ、このままする。」
伏し目がちな彼の顔が少しずつ近付いてくると同時に後頭部に回される手と腰に当てられる手。
「ちょ、ちょっ、と……。」
ついに触れてしまったお互いの唇。
彼のそれは凄く温かい。
離れた後の彼の顔は赤く、くそっ、と汚い言葉を吐き出し腕で口元を覆った。
「好きになっちまったんだよ、あんたを。」
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汎用うさぎ(プロフ) - 祟璃さん» 成る程…。参考にさせて頂きます!アドバイスありがとうございました! (2019年4月13日 21時) (レス) id: 8e53fc3a0e (このIDを非表示/違反報告)
祟璃(プロフ) - いつお話が変わったんだろう...ということが所々ありました。場面の展開をもう少し細かくされればいいと思います...。 (2019年4月13日 20時) (レス) id: 53235c3c55 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56039号(プロフ) - とっても面白いです!!この作品は完結まで持って行ってください!!お願いします(>人<;) (2018年10月1日 23時) (レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2018年9月29日 8時