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アルテミスの涙を月に照らすが中には何も見当たらず、これにもパンドラは入ってはいなかった。
「根津社長が警察のヘリを断ったのは、確実におめえを逃がす為だったんだな。」
「ああ。例え俺が後で宝石は偽物だったと警察に送って寄越したとしても、キッドが偽物とすり替えたんだ。盗まれたのは間違いなく本物だったと言い張ればいい。そういうことだ。」
「そのアルテミスの涙を置いていけば今回は特別に見逃してやる。あいつらを守ってくれたお礼とAの頼みでな。」
「そいつはありがてえな。……一つ、おめえに言いたい事がある。あいつは俺がもらうぜ。」
宣戦布告じゃない。宣言だ。
蘭っていう可愛い彼女がいて、Aにも思われてるとなっちゃ罪な男だぜ。
「あいつ?」
「龍崎A。」
「え……。」
「また会おう、名探偵。」
アルテミスの涙を名探偵に投げ、俺は素早く身を隠す。
「なんで俺があんな女を……。」
気にかけてたのは認める。認めるが…っ。
「ほら、早く決めて。」
「いや、でもなぁ……。」
「……全く、優柔不断ね。」
「へ?」
俺の肩に手を置いて背伸びをする彼女はそっと俺の頬に口付けた。
「今は持ち合わせがないの。だから、これがお礼ってことにしておいて。」
初めて俺に向けられた素直な笑顔。
こんなに可愛く笑える彼女を、俺の手でもっと笑わせてやりたい。俺の目が届く距離で。
「俺は、Aが好きだ。」
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汎用うさぎ(プロフ) - 祟璃さん» 成る程…。参考にさせて頂きます!アドバイスありがとうございました! (2019年4月13日 21時) (レス) id: 8e53fc3a0e (このIDを非表示/違反報告)
祟璃(プロフ) - いつお話が変わったんだろう...ということが所々ありました。場面の展開をもう少し細かくされればいいと思います...。 (2019年4月13日 20時) (レス) id: 53235c3c55 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56039号(プロフ) - とっても面白いです!!この作品は完結まで持って行ってください!!お願いします(>人<;) (2018年10月1日 23時) (レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2018年9月29日 8時