【08】 ページ10
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「安室さーん!今日も素敵です!」
「ありがとうございます。」
土曜日、キッドが次郎吉さんに予告状を出した日。私はポアロに来てのんびりと時間を過ごしていた。
だけど、やっぱり少しは気になってしまう。
次郎吉さんに呼ばれた新一はともかく、私が行っても何もならない。前みたいにキッドの仕事を手伝ってしまうだけ。
「Aさん、何かありましたか?」
「え?」
「今日のAさんは不自然というか、何かに悩んでいるというか。」
「…探偵なら論理的にお願いします。」
ニッコリと笑ってポアロ自慢のコーヒーで喉を潤す事で逃げようとするが、それでもまだ私に怪訝な視線を向ける安室さんから目をそらした。
「キッドが現れるまでまだ五時間もあるよ!」
「キッド様、素敵…!」
女子高生がキッドについて語っているのが少なからず耳に入ってしまい、ため息をついた。あれだけ来いと言われ、家まで送ってもらっていたのに行かないのは失礼ではないか、と。
まるで心の内をキッドに見透かされ策略に嵌まってしまっているようで。
形の無い挑戦状ごと手を握りしめる。
分かったわよ、やってやるわよ。
貴方の挑戦、受けてあげる。
「お会計お願いします。」
「はい。 」
お会計を済ませてからポアロを出て、キッドが盗みに入るという屋敷に向かった。白い怪盗さんに文句を言ってやるために。
探偵なんて、大っ嫌いだって。
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汎用うさぎ(プロフ) - 祟璃さん» 成る程…。参考にさせて頂きます!アドバイスありがとうございました! (2019年4月13日 21時) (レス) id: 8e53fc3a0e (このIDを非表示/違反報告)
祟璃(プロフ) - いつお話が変わったんだろう...ということが所々ありました。場面の展開をもう少し細かくされればいいと思います...。 (2019年4月13日 20時) (レス) id: 53235c3c55 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56039号(プロフ) - とっても面白いです!!この作品は完結まで持って行ってください!!お願いします(>人<;) (2018年10月1日 23時) (レス) id: f94faaa2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2018年9月29日 8時