【アイナナ】ハッピーライフ！ 5th

【232】 ページ33

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結果から言うと、TRIGGERの三人は無事。

けれど、ステージに立ったのは龍さんただ一人。



「A。」

「百さん……。」



愛しい人に名前を呼ばれ振り向く。

目の前に立つ百さんは浮かない顔をしていて、唇をぎゅっと噛む。



「百さん？」

「先に謝っとくよ、ごめんね。」

「え？」



ペチンと音が鳴ったと同時に私の左側の頬が熱と痛みを持ちはじめる。手を当てると、ああ、叩かれたんだって、意外にも頭で冷静に考えていた。

百さんを見上げると先程より、罪悪感に潰されてしまいそうな表情をしていて私は、どうすればいいのかわからなかった。



「もう……、無茶なことはするなよ！オレがどんだけ心配してたかわかる！？危険な場所に送り出す夫なんて普通いないんだよ！？……なのに、オレはAが怪我をして帰って来るよりも、嫌われるのが一番、怖かった……。」



私を抱き締め、ごめんね、と謝り続ける彼の体は震えていて、そっと背中に手を回した。



「……痛かった？」

「うん。」

「ごめんね。」

「私の方こそごめんなさい。これからは、出来るだけ百に心配かけないようにする。」

「出来るだけ？」

「で、出来るだけ……。」



耳元でクスリと笑う百さんは、私の耳に口付けて囁く。



「大好き。愛してる。」

「私も、大好き。」

「愛してるって言って。」

「今まで出会ってきた人たちのなかで一番、百を愛してるよ。」

「殺し文句だ〜っ！！」



ぎゅうっと更に強く抱き締められ、少し苦しかったけれど今はそれが凄く幸せに感じた。



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