【162】 ページ13
.
百さんは体を私に向けて、少し頬を染めながら視線を逸らしている。千さんが百さんに注目を集めた人の目は一体何個あるのか。
「男なら頑張って。」
「男でも怖いもんは怖いよ！！もう何度も言ってるんだからいいじゃん！！」
「僕、見てな」
「見てないんでしょ！！わかってるよ！」
「いつも通りに言えばいいじゃない。」
「タイミングってものがあるの！！」
タイミング、という言葉を聞いて、あー、成る程、と私、そして鋭い人たちは気がついた。大勢の前で告白かなにかするつもりなんだ。
「彼女さん、待ちくたびれてるよ。」
「うう……。まさか、こんな大勢の前でやるとは思いもよらなかったよ……。」
百さんはポケットから小さな箱を取り出した。
「A、さん……。」
「はい。」
「オレのお嫁さんになる証ってことで、この指輪、受け取って、くれますか……。」
箱が開かれればキラリと光る指輪。
「…………。」
「なんか言って！？」
「百さん、見栄張りずき……。」
眉を寄せて笑えば「張らせてよ！」と逆ギレ。
「高かったでしょう？」と言えば「そこは気にすることじゃないの！！いるの！？いらないの！？」と捲し立てる。
「……貰って欲しいですか？」
「ぜひ貰ってください。」
「じゃあ、いただきます。」
「そういうと思ってたよ！Aってばなんだかんだオレのこと超大好きだから。」
「まあ、そうですね。」
「くっ……。この可愛い子は……っ。」
指輪を抜き出して、私の左手を取り、そっと薬指に嵌めていく百さんの手は緊張しているせいか少し震えていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 490人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふゎー - 百ちゃん最初から推しだったんですけどこの小説でもっと推しになりました！更新頑張ってください！応援してます！ (2018年4月9日 22時) (
レス) id: 5bed9e68f4 (このIDを非表示/違反報告)
もりりん(プロフ) - わたしはももりん推しなのでこの小説はすごく楽しく見させてもらっています!!これからも更新頑張ってくださいね！ (2018年4月2日 9時) (レス) id: 919c8ea127 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 百さんかっこよすぎ可愛いすぎエロす((この小説で推しになりそうです！これからも頑張ってください！続き待ってます！！ (2018年4月1日 18時) (レス) id: dac3aee97d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：汎用うさぎ
| 作成日時：2018年3月30日 8時
