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私を見てため息をついた万理さんにへへっと笑えば雑誌を取り上げられた。
「没収します。」
「ええ！？なんで！？」
「Aさんはこれをどんな事を思いながら見てるんだ？」
「え？お二人ともえろいなーって。」
「没収。」
「嘘でしょ！？」
万理さんは手を頭に当てて、先程よりもかなり長いため息をつきながら雑誌を返してくれた。
私は雑誌を取られないようにぎゅっと抱き締める。
「……万さんは、もう歌わないんですか。」
「歌わないよ。俺の事知ってくれてたんだ。」
「私、当時は小学生位だったからあまり覚えてないですけど単純にいい歌だなって思ってました。お金もないから中に入る事も出来なくてライブハウスの音漏れでいつも聞いてて……。」
ライブ帰りの人達が話していたのを聞いてどんな人か気になって、一度だけ母さんと初めてのライブハウスに足を踏み入れた。
熱気が、歓声が凄かった。
そのライブに行ったっきりで、私は二度目のライブに行くのを躊躇っていた。
「でも、千さんが歌を歌わないという噂が耳に入って、もう聞けないのかな、なんて思ったんです。
だけど、ふいに付けたテレビの10秒で紹介するコーナーに千さんが立ってる姿見て、泣いてしまいました。横に立っているのは万さんじゃなかったけど、この人が千さんが音楽をやめるのを止めてくれたんだって……。
そこからなんです。私が音楽に興味を持ったのは。家の関係で歌を歌いたいなんて母には言えなかったんですけど、高校生になってもやっぱり諦めるなんて出来なかった。
Re:valeとして歌っているお二人を見て私は、音楽の素晴らしさを知ったんです。」
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汎用うさぎ(プロフ) - まおさん» そうでした。ご指摘ありがとうございます！ (2018年2月23日 5時) (
レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
まお - ばんりさんは“万里”じゃなくて“万理”ですよー (2018年2月23日 2時) (レス) id: 2570a473dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汎用うさぎ
| 作成日時：2018年2月16日 22時
