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おかしい。

降谷さんと七瀬さんの距離感がおかしい。



「降谷!これ、どうするんでしたっけ?」

「さっきも言っただろう!」



そう言って七瀬さんが持っている書類を覗き込むようにして教えていく降谷さん。

言葉は厳しいくせに、顔は少し綻んでいて嬉しそうだ。


仕事中は七瀬さんから降谷さんにあまり話かけるなんて事はしない。

だからだろうか。


もしかして、と俺の頭の中をある可能性が思い浮かぶ。



「あの、お二人は付き合われたんですか?」



俺の言葉にバッと振り向く二人は顔を赤くして必死に否定する。

その行動が怪しいと思った、先輩や同僚までもが二人に詰め寄って問いただす。


場所を選んだ方が良かったかもしれない。



「そうなんですか!?」

「おめでとう!二人はいつくっつくんだろうとヒヤヒヤしてたがようやくか!」



などと囃し立てる声もある。



「ち、違います!降谷とは付き合ってません!」

「まだ、な。」

「降谷!余計な事言わないで!」



二人の会話を聞いて分かった。

ああ、降谷さんは頑張っているな、と。


敬語と少し仕事中での雰囲気が和らいだ七瀬さんの表情を見れば一目瞭然。


二人には本当に幸せになってもらいたいと思う。


喧嘩を始める二人を見て自然と思った。



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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年9月24日 18時

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