検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:111,881 hit

43 ページ19

.




彼女の前にたくさんの空のジョッキが置かれていて、降谷は、本題に入ろうと一息つく。



「さて、そろそろ酔ってきたようだな。本題に入ろうか。」

「んぁ?何?」

「俺の事、どう思ってる?」



直球な質問だったが、彼女はにへらと笑って答える。



「んー、分かんない。」

「分からない?」

「嫌いじゃないよ?でもねぇ、嫌いか好きかって言われたら好き!」



彼女の、その赤く染まった頬と満面の笑みにやられない降谷じゃない。

モロドンピシャのストライクに降谷は頭を抱えた。

高鳴る心臓を必死に抑えていると、だけど…と小さく続ける彼女の声に耳を澄ませる。



「あいつと同じじゃないんだ。なんでだろ?」



ここで、今度はどん底に落とされた気分だ。

好きは好きでも、そういう好きなのかと。



「降谷?どうしたの?」

「あ、いや…。」



お酒が入ると素直になる彼女から自分の事を聞き出そうと飲みに誘った降谷だったが、予想していた状況に更に落ち込む。

今、客足が少なくて助かったと思う。

丁度、店主もこの近くにはいない。



「七瀬。」

「はぁい!」

「…キスしてもいいか。」

「や〜ん!降谷のえっちぃ!」



でかい声を出すな!

そう言おうと口を開こうとする降谷が言葉を発する前に彼女の口によって塞がれた。



「これで、いい?」



酒の力とはいえ、更に色っぽく微笑む彼女に降谷はキャパ寸前だ。



.

44→←42



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (107 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
200人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年9月24日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。