第九話 ページ10
.
私の腕はゆっくりと離され、ベッドに座らされる。
隣には阿伏兎さんがいて、いつも神威だったからか少し違和感。
「団長と何かあったのか。」
「何もない。」
そう、何もないはずなんだ。
何もないはずなのに、こんなに寂しい。
私だけが神威を求めてるみたい。
いや、本当は違う。
珍しかったんだ。私を満足させた男なんて今までやってきたなかで彼只一人だけ。
そんな彼にすがっていた。
「阿伏兎さん。私を地球に返して。」
「そりゃ俺には決められねえな。」
私が阿伏兎さんの腕を掴んでお願いすると、突然、部屋のドアが壊された。
そこには、ニコニコと笑顔を浮かべた神威。
「A。仕事が入ったから行くよ。」
「え。わ、分かった。」
彼の歩幅と私の歩幅では断然彼の方が大きく、どんどん離されていく。
このまま私が足を止めても気づかないんだろう。阿伏兎さんの所へ戻ってもきっと神威は只笑うだけ。
私は彼に大切にされてるわけじゃない。
それなら吉原に居た時と変わらない。
いや、吉原の方がいいのかもしれない。
私を大切に思ってくれていた日輪と月詠がいる吉原と大切だとも思われてない春雨とじゃ比べるまでもなかった。
「私が我慢すれば良かっただけ。」
何が俺専用よ。
その私を放置してるくせに用がある時だけ顔を見せに来る。
外の世界を見たいがために神威に手を伸ばした。
「とんだ自己中じゃない。私は。」
私は来た道を戻り、部屋へ戻って布団に潜り込むと睡魔が襲ってきて私はそのまま目を閉じた。
.
260人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時