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水上 目線
退院してから三日が経った。
利き手が不自由なのに少し慣れてきたのは良いが、勉強できる量が減ってしまうのは嫌だなぁと思う。
早く治らないものか…俺の免疫さん頑張ってくれ、と謎の応援をして暇を潰していたところ、伊沢さんからメールがきた。
「これからひま?そっちお邪魔してもいい?」
「(スタンプ)」
伊沢さんがこのような旨の文を急に送ってくるときは、大抵次のYouTubeの企画に参加してくれ、だとか 作問してくれ!とかの相談。
ところでこのアメーバのようなスタンプは何なのだろうか。一般的に可愛い訳でも無い、へんてこな生物のスタンプをよく伊沢さんは送ってくる。(尚チョイスのセンスは皆無である)
「いいですよ」
と、返信をし、あの人ならそうすぐには来ないだろうと思いつつ、少し机の上を片付ける。
(マイペースの癖に、たまに光の速さで来る時があるため、タイミングが分からないのだ)
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伊「来たぞーーっ!」
水「…今日はなんでそんなに元気なんですか笑」
メールでやり取りしてから30分ちょっと。
この人にしては中々速い。
水「急だったんで、散らかってますけど。どうぞ」
伊「いぇーッ!」
水「…笑 なんかあったんですか」
何故かテンションの高い伊沢さん。こういう時、普段はどんな人だっけ、とたまに思ったりもする。
だだだ、と自分より速くリビングへ向かって、思い切りソファにダイブ。それから傍のクッションに顔を埋める伊沢さん。
遠慮が無いなぁと思いつつ、あぁそうだこんな人だったと思い出す。
伊「あ"ー……みずかみのにおい…めっちゃする…」
水「来てそうそうそれですか。なんか気持ち悪いですよそれ。」
伊「そんな言うなよー、来てやったんだぞ…」
ずっとクッションに顔を埋めてもごもごと喋る伊沢さんは、駄々をこねる子供みたいだった。
水「笑、…で、何の相談です?今日は」
伊「…」
ぴたり、と伊沢さんが少しも動かなくなる。
水「?いざわさん?」
伊「……た....…....ぃ....」
聞こえなかったので、伊沢さんのほうに近づいて すみません、もう1回…と言いかけたところ,
伊「水上!!!おまえ溜まってないか!!?」
ガバッ、と顔を上げてこちらを見つめる伊沢さん。
あまりの突然さに、一瞬何を言ってるのか分からなったが、少しの沈黙の後やっと理解することができた。
水「…へ?」
理解と同時に間抜けな声がでた。恥ずかしい。
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みゆ(プロフ) - izmzで、mzkmさんが彼シャツをするお話を書いて欲しいです!お願いします! (2020年4月19日 22時) (レス) id: 2d938d2ba6 (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - 鳩麦_烏龍さん» 了解しました!話少し短くなるかもしれません;; (2020年4月17日 11時) (レス) id: 3e89f23cbf (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - いちごパフェさん» リクエストありがとうございます!了解しました。愛されはシチュ迷います笑 (2020年4月17日 11時) (レス) id: 3e89f23cbf (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - Yさん» リクエストありがとうございます!その2人組いいですよね^^*ふわふわ系、あんまり書かないので暖かい目で見てやって下さい笑 (2020年4月17日 11時) (レス) id: 3e89f23cbf (このIDを非表示/違反報告)
はち(プロフ) - もちもちの餅さん» リクエストありがとうございます!了解です! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 3e89f23cbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はち | 作成日時:2020年3月24日 12時