女神と謳われた青年【男主】

エピローグ ページ49

『──あれ、そう言えばさぁ……［七つの大罪］って完全に八人は揃って無いよねぇ。どうするの〜？』





そう言った僕の言葉で、エリーはまた旅を一緒にする事になった。それも、お姫様の格好で。






ホークママの上には、もう一人の七つの大罪であるエスカノール以外の皆が立っていて、エリーを優しく見守っていた。





かく言う僕も、自分の魔力で作った葉っぱのベッドに寝転びながらエリーを見てるんだけどねぇ。






……ここ最近、変な夢を見て寝れてないからさぁ。まぁ、団長には黙っているんだけど。






まだ、きっとまだ……エリーは思い出さない。だから、まだ消えることなんて無い筈なのに。
なのに、なのになんで……こんなにも、酷く胸騒ぎがするのかなぁ？






酷い胸騒ぎにも、最近見る変な夢の事さえ忘れる様に、僕はエリー達を見つめた。




「……ねぇクラート。君は、君は本当に──」






──死んでしまったの?──




そんな僕の呟きは、誰にも聞こえることなく風の音でかき消されていった。








第一章、これにて終幕……。

【キミとボクの】 続編完成→←女神が四十三人

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