女神と謳われた青年【男主】

女神が三十六人 ページ40

──No Side──



Aが意識を失って少しした時。ホーク達はなぜエリザベスが、そしてAが狙われていたのかを話していた。




「ほんと、何でエリザベスちゃんやAが剣と一緒に狙われてるんだろうな？」



ポツリとホークがこぼした言葉に、余裕を持った女性の声が響いた。



「それは封印を解く最後の鍵、そして魔神族と同等の力を持つと言われている天使族だからよ」



そこには先程までいなかったはずの謎の女が。


「！ エリザベス下がれ！」


焦ったようなメリオダスがエリザベス近づき手を差し伸べるが、一足早くにその姿は光とともに消えていった。



「くっそぉぉぉ！！」



怒りを含んだその叫び声は、店中に響いたのだった。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊




「ん……ここ、は……？」




目を覚ますと見覚えのない場所で。辺りを見回すけど正直言って真っ暗だからわからない。



でも、なんでだろう……？ 嫌な気配がする。その気配はどんどんこっちに近づいている気がするんだけど……。




「目を覚ましたんだな」




どこかで聞いたことのある声。
でも、真っ暗で何も見えない。



「……誰？ 僕に、何のよう？」



心做しか震えている僕の声。それはきっと今ここにいる団員が僕しかいないから。……一人で真っ暗は、僕にとってはあまりいい思い出はないからねぇ。

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