気まぐれ転校生【男主】

気まぐれ その十二 ページ14

「……A、そろそろ寝ない？

すごく眠たそうだけど……」




ベーモが心配そうに言う
僕はベーモの言葉に嫌だと首を振ってこう言った




「……まだ、くーさわ達待ってる……。

もうちょっと……で帰ってくるんでしょ……？」




僕の言葉にベーモは言葉を詰まらせる
ベーモの言う通り、僕はとても眠たい。いつもなら寝ている時間だから
でも、今日はまだ寝ない。くーさわ達がお仕事から帰ってくるまで起きとくんだ
そしてくーさわ達に［けーたいでんわ］を見せて、ベーモとの写真を見せる
それまで僕は絶対に寝ない




「でも、眠そうよ？ いつもこの時間帯は寝てるじゃない」



『寝ないと身長は伸びないわよ』と言って僕のおでこにデコピンをするベーモ
ゔ……身長伸びない……でも、くーさわ達に自慢できない……
どうしよう……でもやっぱりくーさわ達に自慢したい……！！ そして褒めてもらいたい……！！




「起きる……！！ くーさわ達待って、褒めてもらう……！！」




僕はそう決意して、また［そふぁー］で足をぶらぶらさせ、［けーたいでんわ］を握り締めながらくーさわ達を待ち始めた




__________
______
____





「…………あら、寝ちゃったのね」




ベルモットはクスリと微笑む
そしてどこから持ってきたのか、毛布をAに掛けた
つい十分程前まで起きてくーさわ達____もとい、ジン達を待っていたのだが普段は寝ている時間帯に遅くまで起きるのは難しかったのか、今はもうソファーの上で携帯電話を握り締めながらぐっすり眠っている






「……おや、その様子だとAはまだ起きていたのですね」




仕事終わりなのだろう、安室透____バーボンが部屋に入って来ていた




「ええ、ジン達に自慢するって言って起きてたの。

この写真を見せるためにね」





ベルモットは自慢げに写真を見せる
そしてその写真を見て悔しそうにするバーボン





「それ、ジン達が見たら固まるんじゃないですか？

「自分達も一緒に撮りたかった」とか思いながら」




『そんなの分かってるわよ』と、ベルモットはニヤニヤしながら言う
余程Aと写真を取れたのが嬉しかったのか、バーボンが来てからずっとAの頭を優しく撫でている






そんなベルモットを見てバーボンは思った
［自分も今度一緒に撮ろう。それも2人で］
……と

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