気まぐれ転校生【男主】

気まぐれ その六 ページ8

「ええ！？ に〜ちゃんうな重も知んねーのかよ。

勿体ねぇな……」






………そんなに、美味しいのかな？ うなじゅうって……
よく分かんなくて首をかしげると、とーるが僕の頭をポンと撫でて皆に言った





「彼……Aは色々あってあまり外にはでないんです。

だから、Aがこうやって今ここにいるのが僕にとってはあり得ない事です。

それに、外の事をほとんど知りません」





色々あってって言っても、ただ単にくーさわやベーモ達が過保護なだけな気がするけど……
…………あ、でも、その言い方が一番無難なのかな？
と言うか、このさんどうぃっちすごい美味しい……今度作ってもらお……




「とーる、このさんどうぃっち、今度また作って……？」





「良いですよ。なんなら明日にでも食べますか？」





「ん……」





とーるは僕の返事を聞くと嬉しそうに微笑み、店の奥へ戻って行った
そして、何を思ったのか元太君？ が声を上げた



「そうだ！ Aのに〜ちゃん、外の事あんま知らねぇんだろ？

だったら俺達が教えてやるよ！」




「それ良いですね！ 僕達もっとAさんと仲良くなりたいですし！！」




「歩美もそれ賛成！ お兄さんに色んなところ教えたい！」





「おいお前ら、勝手に決めたらA兄ちゃんが困るだろ？」





「そ、そうよ。彼が嫌って言ったらどうするの？」





…………僕は良いけど、くーさわ達が許すかどうか……だね
でも、うなじゅうって言うの見てみたい……
……くーさわならきっと、許してくれるよね……





「……良いよ。僕もうなじゅうって言うの見てみたいから……」





僕がそう言うと、3人ともすごく嬉しそうにしてくれた
…………可愛い





__________
______
____





あれから、3人とも用事があって帰ったし、蘭達も先に帰った
そして店に残ってるのは僕ととーると灰原って子とコナン君
とは言っても、とーるは食器の片付けとかでこっちに居ないから実質3人なんだけど


コナン君はさっきとは違った雰囲気を出して、灰原って子は何やら心配そうに僕の事を見つめている
………え、何かしたっけ、僕





「…………ねぇ、A兄ちゃん」





「？ ……何？」




コナン君はすごい真剣な表情で僕に問うた
僕はさんどうぃっちを食べながらコナン君のことを横目で見た





「A兄ちゃんって________」





コナン君が言った言葉に、僕は思わずさんどうぃっちを食べている手を止めた

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