新美君と、番外編【男主】 (ページ16)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:11,459 hit

十五話ページ16

〈夢主君と芥川君と貰ったカメラ〉

sepia様リク

「……A、それはカメラか？」

僕は先程からただじっとカメラを見つめているAに尋ねる

「…………うん……ヘッセが、くれた……。

見る……？」

こて、と首を傾げるA。相変わらず、無表情のままだがこれでもまだ仲良くなれた方だとは思う

初めて出会った時よりも、僕もAも話す回数が増えたからだ

「嗚呼、なにか撮ったのか？」

僕はそう云ってぐい、と顔をAが持っているカメラに近づける

カメラの画面を見るとそこにはマフィアで撮られたであろう写真が映されていた
その写真の中には僕も映っているのがあった

「……いつ、撮ったんだ？」

「ヘッセに頼んで……撮ってもらった……」

ごめん、嫌だった……？と、ポツリと呟いて謝るAに僕はただ無言で首を横に振る

「他のも、見せてくれないか？」

僕がそう云うとAはほんの少しだけ声を弾ませ、うん……！！と云った

それからしばらくの間、二人で写真を見ていたのはまた別の話だ

__________

「どうしたんですか太宰様。

扉を開けて急に立ち止まったりなどして……」

「ねぇヘッセ。あの二人見て」

「は、はぁ。A様と芥川様ですよね？

それがどうかいたしましたか？」

「見てわからないのかい！？

あの二人の距離！！どう見ても近すぎるでしょ！？」

「ええ、まぁ確かにそうですが……。

A様とエリス様の時もあの様な感じですよ？」

「確かにそうだけれども違うのだよ！

なんであんなにも近い距離なのに何も起こらないのかい！？」

「何かしたらしたで貴方怒るでしょうが」

「いや、それはそうだけれども。

見ててなんかやきもきするのだよ！！」

「……貴方案外面倒ですね。

いや前から思っていましたが」

「え、そんなに私面倒じゃないのだけれど」

その後二人がカメラの写真を夢中で覗き込んでいる姿を見てやきもきしていた太宰さんとそんな太宰さんを面倒くさそうに見つめているヘッセがいたとかいなかったとか

__________

sepia様、リクエストありがとうございます。
またなにかリクエストあれば何なりとお申し付け下さいね