青年と毒林檎【男主】

毒林檎が一つ ページ2

組合の長君が敗北して数週間後____





____物語は、また次の戦いへと動き始めていた







「［異能力者連続自 殺事件］の情報？」





二日程前にフェーヂャと別れ、自分の家に帰った僕はパソコンをいじりながら電話をしている相手に尋ねる






「はい。貴方の情報は正確な上にかなり詳しいですから」





そう言って作業を始めたのか、通話に雑音が混じる
相変わらずの仕事人間だなぁ……いつか倒れちゃうんじゃないの？
ま、僕には関係ないけど




「分かった。今日の六時頃には持っていけると思うよ。

僕もその事件に関しては調べていたから。じゃあ、また六時頃に会おうね」





「了解しました」




電話の相手____坂口安吾君、基安吾君の返事を聞いてピッと電話を切る
さて……仕事の時間だ




__________
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____




そして約束の時間の三十分。僕は依頼されていた情報を手に、内務省異能特務課へと向かっていた



実の所、僕が［情報屋］というある意味違法紛いかもしれない職業をしていても捕まらないのはこうやって内務省異能特務課の手助けをしたり、依頼を受けたりしているからである



まぁ、異能特務課だけではなく他の政府機関にも色々と情報を渡しているから彼等は何も手を出せない。彼等人間からしたら僕という存在はかなり必要らしいから




…………でも、今回は彼等に情報を渡せないみたいだ。折角［連続異能力者自 殺事件］の犯人である澁澤龍彦の正体が分かったのに……



僕は少し頬を膨らませながら振り向いた




「……どうしたの？ フェーヂャ。

僕仕事残ってるのだけれど？」





そう尋ねると、フェーヂャはどこか楽しそうに笑いながら応えた

毒林檎が二つ→←情報屋の極秘情報

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