情報屋【男主】

情報が四十三 ページ44

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「やぁ、ナサニエル君。元気？」





僕はヒョコッと顔を出し、笑顔でナサニエル君に問う
彼は難しい表情していたのに急に僕が現れて驚いている
んふふ、気配はそんなに消してないんだけど………やっぱり人間には難しいのかな？
いつも林太郎君や諭吉君に驚かれていたから





「貴方は……あの時の情報屋？

なぜ貴方がここに……」




なぜ僕がナサニエル君の目の前にいるのか理解できていないナサニエル君
そりゃあそうか。僕あの時組合の勧誘断ったもんね
まさか僕が来るとは思ってなかなったのかな？



まあでも、ナサニエル君と話す相手は僕じゃなくてフェーヂャだけど
僕はフェーヂャを手招きする
フェーヂャは薄く笑いながらナサニエル君と会話を始めた




さてと、僕はその間部屋から出なきゃいけないわけだし……少し病院の周りでも散歩しようかな？
僕はフェーヂャに病院の周りを少し散歩して来ると伝え、部屋を出た





「うわぁ……僕が予想していた通りの出来事だ」




僕は目の前に広がっている光景を見ながら呟く
……って事は、今久作君は組合の従弟の人間君と一緒なわけね
ん〜……僕が行ってもいいけど、それじゃあつまらないか。きっと後でフェーヂャに怒られるだけだし



僕はしばらく考えた後、ポンと手を叩きこう云った




「よし、散歩はもう終わろう。そしてフェーヂャ達の場所へ戻ろう」




うん。よく考えたらこんな所にいたら探偵社かポートマフィアのどちらかに連れて行かれるじゃん
それはやだ。せっかくフェーヂャと久しぶりに会えたのにまた離れる様な事をしたくない




僕はまた、来た道を戻り始める
そして病室に戻るとフェーヂャに手を貸すと云っているナサニエル君がいた


「あ、その様子だとナサニエル君も協力してくれるんだね。

良かった良かった。これで有能な異能者の人間が手に入ったんだね」




僕は笑顔で云う
フェーヂャの作戦は順調に進んでいるね
僕の予想も外れてなかったし
…………これは、もう後数日で組合は終わるかな？


楽しみだなぁ


僕は楽しそうに口元に弧を描いた

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