情報屋【男主】

情報が十と五つ ページ16

『……あ、僕乱歩君にも会わなきゃいけなかったんだった。

じゃあね、後独歩君。眼鏡なら頭の上に乗ってるよ。

虎君もまたね』





そう云って僕は医務室を出て、オフィスへと行った
あ、入る前に身構えてないと乱歩君を受け止められない
僕はそんな事を考えながらオフィスをの扉を開けた





「A！！ やっと来た！ もう、僕待ちくたびれたよ！

ほら、早くAもこっちで僕の話を聞いてよ！」






そう云って僕に抱き着き、目を輝かせながら晶子ちゃん達がいる方を指差す
僕はそんな乱歩君を受け止め、彼の頭を撫でた
可愛いなぁ、乱歩君は。この子、本当に二十六歳なのかな？
全然見えないよね。この子






『はいはい。今日はどんな話をしていたのかい？

あ、後これお土産。乱歩君が欲しそうにしていた駄菓子』






「！！ ……やっぱりAにはこの僕でも敵わないなぁ。

僕が欲しそうにしてる駄菓子を一発で当てるんだから！

事件の推理では僕の方が上だけどね！

しかもこんなにいっぱい持って来てくれて……もうA大好き！」




『ありがと。僕も乱歩君の事、大好きだよ』





僕がそう云うと、乱歩君は顔を真っ赤にして晶子ちゃん達へいる方へと僕を引っ張った
ありゃま、乱歩君照れてる





「相変わらずAさんは乱歩さんを照れさせるのが上手いねェ。

しかも天然だし。乱歩さん達も大変だねェ」






そう云って呆れた様な目で僕を見てくる晶子ちゃん
う〜ん……僕は鋭い方だと思うのだけれども
違うのかな？




『やァ、晶子ちゃん。それに賢治君も』




「こんにちはAさん！」




『うん、こんにちは』





「ちょっと、三人だけの世界に入んないでよ！

Aは僕に用があって来たんだから僕と話すの！」





そう云って頬を膨らませる乱歩君
うわぁ、リスみたい
なんて云ったらきっと乱歩君怒っちゃうかな〜







『んふふ、はいはい。

じゃあ、乱歩君の話聞かせて？

あ、独歩君も入る？』







僕は医務室から戻って来たであろう独歩君に話しかける





「……では、お言葉に甘えて」





そして、乱歩君の話が始まった

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