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私、蒼弥くんと約束なんてしたっけ。
ぐるぐると記憶の中を探しても思い出せるのは子どもなのに妙に大人びていた蒼弥くんの姿だけ。
私でも知らないような言葉使ってたな。
思い出したら少しおかしくってくすくす笑っていると少し不機嫌に顔をのぞかせてきた。
「その反応、全く覚えてないんだ」
『あ、ごめんね…』
「別にいいよ、6年以上も前のことだし。本当は覚えてて欲しかったけど。それでこの荷物なんだけど」
先程の不機嫌な顔を隠すように話し始める蒼弥くんに罪悪感。
私、何約束したんだろう。
「ねえ聞いてる？」
『え、ごめん聞いてなかった』
「だから、Aさんとの約束も守りたいし、このおうちの方が学校に近いから卒業するまで半年、居座らせて下さい」
ちゃんと生活費はコツコツ稼いできたんだよ。と通帳を机の上に載せる蒼弥くん。
『いやいやちょっとまって！！』
続く (更新停止中)
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作者名：由芽子 | 作成日時：2019年11月20日 0時
