とまどいながら＊Msk【完結】 (ページ10)

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11　突然のページ10

高校生になったら、
だんだんと彼氏が欲しくなったり、
キスしたくなったり、
いろんなことを経験したくなった。

頑張れば、いくらでも出会いはあって
いくらでも、そうすることはできた。

ただ言ってるだけで、踏み出す勇気が無かった。

「今、彼氏いるの？」

しばらくの沈黙の後に、潔く答えるほど私は素直じゃない。

「どうでしょう？」

「わ、出た。」

「ひどっ！そーゆーこと、、」

「いないんだね。」

「、、、。」

「いないのか。
なんだ。」

「な、何それっ！」

「いやー、Aなら、狙ってる奴多いだろうと。」

確かに大学進学してから、言われることはあったけど、
なかなか、続かなかった。

「じゃあさ、俺と付き合おう？」

「は⁈」

「俺の、彼女になって！」

「酔ってるの？」

「多分。」

「ひどい。」

「嘘、酔ってない。これ、ノンアル。」

はっ！っと驚いてまさきくんのグラスを取って飲むと
ビールの味じゃない、ビールの香りと似せた苦味があった。

「俺らもう、小学生じゃないしさ。」

そう言って、私の唇に口付けた。