episode0 ページ37
少し、雅紀くんと離れて歩いていたけれどその距離が、もっと広くなった。
私が立ち止まったから。
、
私はランドセルのベルトをぎゅっと握って耐えた。
口をぎゅっとつむって、
涙を我慢した。
、
眉間が、震える。
雅紀
A？
、
優しく、呼ばないで。
ここで泣いたら、雅紀くんに言われた事を自分が認めるような気がした。
、
、
でも、私の意思とは関係なく、
一つ、また一つと、ポロポロ涙が溢れた。
、
、
声も、殺して泣いてる私を雅紀くんは優しく引っ張って、公園のブランコに座った。
ここは過疎ってる地区だから誰もあんまりこない。
、
私
いつから、、気づいてたの？私が手紙入れてること。
やっと、落ち付きを、取り戻したわたしは、
雅紀くんの方は見れずに、聞いた。
雅紀
うーん、いつもは、下駄箱だったのが、机に変わったから？
疑問系で言われても困るよ。
ってゆうか、なんだ。
私がいなくても、二人は手紙交換できてたんだ。
雅紀
それとー、
私
それと？
雅紀
Aが、俺のちＯこガン見してたから？
私
ふふ、何それ。
そんな趣味ないし。
わたしがクスクスと笑うと
雅紀
やっぱ、そっちのほーがいーよ。
Aは、頑張って笑うよりも、鼻で笑う方が似合ってる。
私
褒め言葉と、うけとっても？
こーゆーところが、足りないのかな。
すぐにはぐらかすところ。
雅紀
だからさ、もう無理して橋本のいうこと聞くなよ。
そんなA、らしくないぜ。
、
、
雅紀
橋本のことで、いろいろ無理させてごめんな。
、
そんなこと、いわれたら、切なくなるじゃん。
まるで、俺の橋本
みたいな。
やめてよ。
いまは、嘘でもいいから私の雅紀くんでいてよ、、、
そんな、どうしようもない言葉を飲み込んだ。
ねぇ、雅紀くんは、れいちゃんのこと、本当に好きなの？
一番聞きたいよ。そしたら、この思いも何処かに消えてくれる。
でも、聞けない。
聞く勇気が、ない。
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作者名：遥 | 作成日時：2012年9月21日 12時
