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ー俺の診察ー


「涼介はベッド座ってて」


言われた通りにベッドの端に座る


いのちゃんは侑李の部屋から持ってきたスツールを俺の前に置いて座った


「で、最近どう?発作がよく出てるって光言ってたけど」


少し前かがみになって俺の顔を見るいのちゃん


「別に…大したことない。薬飲めばすぐ治まるし」


本当のことしか言ってないのに、自然と声が小さくなる


「ふーん…まあいいや。はい、バンザーイ」


「ちょっと…」


いきなり俺の服の裾を上まで上げるいのちゃんにびっくりする


「早く。腕上げて?」


有無を言わさぬその雰囲気に負けて腕を上げると、着ていたTシャツを脱がされた


「寒っ」


いくらなんでも、いきなり裸はないでしょ


「胸の音聴くよ〜」


そんな俺の言葉は無視してペタペタ聴診器を当ててくるいのちゃん


「ねー、長くない?」


胸に当てたまま、ずっと動かさずに聴いているいのちゃんに痺れを切らして話しかけた


「しーっ!」


顔だけ少し上げて、人差し指を口元にあてるいのちゃん


…はいはい、分かりました。大人しくしてますよ


お願いだから、そんな子供扱いしないでよね
いのちゃんは何かと俺のこと子供扱いしてくるんだから


「ん、おっけー。次仰向けに寝転んで」


「はいはい」


寝転がると、俺の胸とかお腹に指を当ててトントンと指先で軽く叩いたり、あちこち押されたりした


淡々と進めるいのちゃんに俺は静かに天井だけを見ていた


でも、そろそろ飽きてきたな


「血圧測るよー」


「待って。もう服着ていいでしょ?」


いのちゃんが口を開く前に起きあがって服を着る


「はい、どうぞ」


何も言わなかったいのちゃんに腕を差し出す


「…寝て」


こわっ
何かいつものゆるい感じがどっかいっちゃったような…


これ怒らせちゃったパターン?
とりあえず急いで横になる


いのちゃんって怒ることあるんだ…


とか思いながら、血圧を測られる


なんか急に緊張してきた…


「涼介、ドキドキしてる?」


誰のせいだよっ!


と言う言葉は飲み込んで頷く


「深呼吸しよ。吸ってー、吐いてー」


いのちゃんの声に合わせて深呼吸している間にもう一度測られた


「はい、おしまーい」


やっと終わった…


いのちゃんが片付けてるのを見て、そう思った

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moon - すずすけさん» ありがとうございます! (2017年6月6日 21時) (レス) id: bea10ffdb1 (このIDを非表示/違反報告)
すずすけ - 更新待ってます!頑張ってください! (2017年5月31日 15時) (レス) id: eab9fb8861 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moon | 作成日時:2017年5月10日 7時

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