. ページ18
ひかるサイド
昨日は治療が怖くなって逃げ出して、今朝は薮に合わせる顔がないって避けて、、
自分でも最低なことしてるって自覚はあったけど、何て言ったら許してもらえるかも分からなかった
そんな時、雄也が教えてくれたんだ
「薮くんは怒ってないし、光くんの怖いって気持ちも分かってる。すごく心配してるから、いつも通りに話してあげて。光くんから話さないと仲直り出来ないよ」って。
そんな雄也に背中をおされて、自分の気持ちや考えを薮に伝えに行くことが出来た
本当に今日の朝には耳の痛みもなくなって、熱も下がってたから治ってるのは確か。
それも伝えたはずなんだけど、、、
薮「じゃあ、切るけどじっとしててね」
まさかの治ってなかった
麻酔が終わって、今まさに鼓膜を切られようとしている
「っ、待って！やっぱりこわい！」
薮「大丈夫、大丈夫」
咄嗟に叫んだけど、頭を抑えられる力が強くなって…
「っ！！いたい！」
いきなり、ズキッと激痛が走った
薮「もう切れたよー。お水吸っていくからね」
そんなの分かってるって！
「ｸﾞｽﾞ、やだっ、ぃたいいたい！泣」
あまりの痛さに悶えていると、ズズー…と何かを吸い上げる大きな音が聞こえる
薮「もう終わるからなー。あっ、手はだめ！我慢、我慢」
「ったい、ｸﾞｽﾞ、いやぁー！！泣」
思わず手を耳に持っていこうとすると、聞いたことないような強い口調で“だめ！！”って言われて反射的に手を戻した
でも、激痛で大きな音もして怖くて仕方ない
自分でもあまりないくらい泣いてる気がする
薮「ん、お薬塗るね、、はい、おしまい。よく頑張ったな〜」
気づいたら爪が掌に食い込むくらい拳を握りしめていて、それを薮が優しく包みこんでくれる
「ﾋｯｸﾞ…ん、んっ、ｸﾞｽﾞ…わり？」
治療中とは違う優しい雰囲気全開の薮に安心して、心の中では分かっていることも聞いてしまう
だけど、その答えは思ってもみないことだった
薮「うーん、後お鼻の吸引したらおしまいな」
そうだった、確かそんなことも言ってたっけ…
でも、もう頑張れそうもない
「やだ、もうしないっ！がんばれない、、」
薮「ここまで頑張れたから大丈夫だよ」
やだ。俺知ってるもん。鼻の吸引が痛いの
首を横に振ると、薮は苦笑いする
薮「光がやだって言うなら誰か呼ぼうか？ぎゅーしてもらいながらやる？」
「いじわる」
薮が言うぎゅーって抑えつけることじゃん
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 239人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らん - 更新お休みされてる間も何度も読み返してます！とても大好きなお話なので作者様にお時間があればぜひ更新再開していただきたいです！よろしくお願いします(^.^) (2020年2月19日 7時) (
レス) id: b95e20b84f (このIDを非表示/違反報告)
ここの作者です - るーキングさん» 了解しました！しばらくお待ち下さい！ (2019年2月25日 0時) (レス) id: 5122880dfd (このIDを非表示/違反報告)
ここの作者です - 結 [ D I K ]さん» 了解しました！書くまで暫くお時間いただきます！ (2019年2月25日 0時) (レス) id: 5122880dfd (このIDを非表示/違反報告)
ここの作者です - ゆいさん» ご感想ありがとうございます！すごく嬉しいです！これからも楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 5122880dfd (このIDを非表示/違反報告)
ここの作者です - yuriaさん» 了解しました！しばらくお待ち下さい！ (2019年2月24日 23時) (レス) id: 5122880dfd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：. | 作成日時：2019年1月26日 23時
