どくたーず、じゃんぷ

やぶ先生の診察室/ひか中耳炎編 ページ13

やぶサイド


ここ数日、風邪ぎみだった光がついに仕事を休んだ


三日後には元気な姿を見て、安心安心…

なんて思ったのは今朝のこと


最初はメンバーと話している姿を見て、元気そうだなぁって思ってたんだけどさ


『撮影再開しまーす！』


裕「薮くん始まるよ？」


「あ、うん…」


無意識なのか休憩中も収録中も、光がしきりに耳を触っていて

本人どころか皆気づいてないんだけど、気になって集中できない


このままじゃモヤモヤするから、終わってから聞いてみることにした


「光ー、ちょっと来て」


楽屋で皆が帰る準備をしている中、光を部屋の隅へ呼ぶと、「なに〜？」と普段と変わらぬ態度で寄ってくる


「あのさ、耳どうかしたの？ずっと触ってるけど…」


光「へっ…？そ、そう？な、ななんとも無いけどなぁ」


いやいや、噛みすぎ笑


「耳痛いの？それとも聞こえにくいとか？」


光「別に？やぶ気にしすぎだって笑」


笑ってごまかしてるけど、ほら


また耳に手がいってるよ


「ちょっと見せて」


光「えっ？ちょっ、、いっ！！」


返事も聞かずに耳たぶを引っ張ると、顔を歪めた光


やっぱり痛いんじゃん


「んー、、見えないな。。だれかペンライト持ってないー？」


楽屋全体に響くくらいの声を出すと、メンバーが一斉にこっちに注目する


山「ごめん、持ってない」


どうやら、誰も持ってないらしい


どうしたのか聞かれたから、光の耳の中が見たいと説明すると、山田がスマホの明かりで照らしてくれた


「ありがとう」


光「いいって！やぶ！」


「すぐ済むから大人しくしてなさい笑
、、んー…やっぱ耳鏡ないと見えないな」


山「耳鼻科行くしかないんじゃない？」


「そうする。光、このあと仕事ないよな？」


光「ん、ないけど、、」


「じゃあ俺と一緒に病院行こうか。診察室借りて俺が診るようにするから、な？」


もう既に嫌そうな顔をしている光を病院へ誘う


光「えー、、行かない。風邪治ったもん…」


「まだ鼻出てるでしょ。行こうよ。何もなかったら診るだけだし。光も気になるだろ？」


光「ん〜、、」


迷ってる、迷ってる笑

迷ってるってことは自覚あるってことだからね


「よし、じゃあ行こう！」


まだ行くとは言っていない光の腕を掴んで、引っ張る


こうでもしないと光は来ないから、多少強引なくらいがちょうどいい


雄「薮くん、光くん！バッグ！」


「あぁ、ありがとう笑」


光のことしか頭に無かったわ笑

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