に。 ページ2
薮さいど
朝、みんなより少し早く目が覚め、トイレに行くついでに侑李の部屋をちらっと覗いた
あれ、起きてる…？
よく見えなくてドアを全開にすると、ベッドの上にぼーっと座っている侑李がこちらに目を向けた
「起きてたんだ。早いな」
側に近寄ると、無言で手を伸ばしてくる侑李
つまりは抱っこして、と笑
「よいしょっと。どした？しんどい？」
侑李を抱っこしてベッドに座ると、じんわり伝わってくる体温
いつもより少し高い気がする…
侑「ん…たま、いたい」
やっぱり
道理で甘えん坊な訳だ笑
「そっかそっか、頭痛かったか。どんな風に痛い？ガンガン？ズキズキ？」
侑「…ずきずき。っぐず…いたいっ泣」
痛みの種類を聞き出そうとしたら、泣き始めてしまった侑李
「痛いねぇ。泣かない泣かない」
風邪引いちゃったかなぁ…
と、ぐずってる侑李の背中をとんとんしながら、色々と考えを巡らせる
とりあえずリビングに連れていって診察してもらおうかな
そろそろ皆起きてるだろうし…あっちには自称ゆうりの担当医がいっぱいいるからね笑
「ゆうり、リビング行こっか。皆もう起きてるかな〜」
診察することは、あえて言わない
言ったら今よりもっと泣かせちゃう笑
まあ、言わなくても侑李はもう分かってるだろうけどね
その証拠に、抱っこしたままリビングへと歩き出すと、俺の体に回された腕はしっかり締まる
俺から離れまい…と
そんな侑李に話しかけながらリビングに入った
俺らを見て、寝起きモードだった皆が一斉にテキパキと動き出す
裕翔が開けてくれたソファに抱っこしたまま座り、圭人や大ちゃんが診察のための道具を置いていき…
山「お熱測ろっか」
涼介が熱を測ろうと体温計を取り出した
それを見た侑李は一気にぐずぐずがヒートアップ
侑「やぁ〜泣」
「大丈夫、大丈夫。痛くないからな？ちょっとお耳触るよ」
腕の中でもぞもぞと動き出す侑李の体を抱きしめる
それでも、頭は固定が追いつかない
そんな時、俺の後ろから腕伸びてくる
裕「ちょっと頑張ろうね」
裕翔が侑李の頭を抑えてくれた
すぐに涼介が体温計を耳に近づける
山「ごめんね〜」
侑「んっ、いやぁ！泣」
涼介が体温計を挿し込み、侑李がいやいや言った直後
ほんの三秒程
山「おしまいね〜」
ピピッと終了音が鳴り、固定のために入っていた力もすぐに緩める
でも相変わらず、侑李はぐずぐず泣きっぱなし
体温計でこれだから…ね
診察も上手くいくかどうか…笑
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 192人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nene - 更新待ってます！ (2019年7月23日 22時) (
レス) id: 04ce8b8aba (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - もう更新していただくことはないでしょうか？ (2019年1月8日 7時) (レス) id: b95e20b84f (このIDを非表示/違反報告)
ゆ め あ(プロフ) - 更新頑張ってください！楽しみに待ってます！ (2018年9月15日 23時) (レス) id: 42ea1e00a7 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - ゆーりくん可愛いです！最高です。更新楽しみにしてます！頑張ってください。 (2018年8月14日 8時) (レス) id: d45c25541e (このIDを非表示/違反報告)
やまちねゆと - 凄く面白いです！忙しいと思いますが頑張って更新してください！！ (2018年8月5日 22時) (レス) id: cfb124f6b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りりりんご | 作成日時：2018年7月29日 3時
