マイキーの嫁は不良の血が流れるお嬢様【佐野万次郎】

可愛いとこもあるんだよ ページ6

「おいキヨマサー。客が引いてんぞー」


私が言いたいことを言い終えるのを待っていたかのようにドラケンが入ってくる。
マイキーもどら焼きを食べきったらしく、こっちに近づいてきた。


マイキーが目の前に立って、金髪は驚いたように座り込んだ。


うんやっぱりよわい。
なのになんでだろう、子供とは思えない何かを感じる…




「お前、名前は？」
「花垣…武道…」
「そっか、タケミっち」


タケミっちはやっぱり状況が飲み込めてない。


そうだよね〜。
東卍の総長がこんなキャラだと思わないよね〜。
彼、意外と可愛いとこあるんだよ？


なんて思ってたけど。
マイキーがキヨマサに近づいて、あっさりボッコボコにしてるのを見て、可愛いとこあるなんて私はもう言えなかった。



「帰ろっか」


『はいはい、その前に顔についてる血どうにかしようね』
「Aが他のやつの血に触るのは嫌だ」



私が手で拭おうとすると、マイキーに手首を掴まれて止められた。
　

そこも気にするのね。
なんて思いつつ、ティッシュならいいですかー？なんて言って拭き取る。


拭かれている顔はまるであやされている子犬のよう。
今にもとろけてしまいそうな、満足そうな顔をしている。


東卍メンバーの前ですら隠す気はないんだな、この総長。

自分で言うのもなんですけど、こんなに嫁大好きで大丈夫っすか？
けど、ほんと。私愛されてんだなぁ。









ガヤの不良たち

「あの人、めちゃ強くて怖いって聞いてたけど。
　彼氏にあんな献身的な、可愛いところあるんだな」

「総長は前世で一体何をしたんだ？
どうしたらあんなに強くなって、あんな美人を落とせるんだ？」

「総長があの人にはあんな顔すんだな」

「おい、総長の女やべえぞ」

「いやでもあの美人に顔拭かれてみろ、飛ぶぞ」

「新しい顔が要るな」

平手打ち→←喧嘩賭博

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す