マイキーの嫁は不良の血が流れるお嬢様【佐野万次郎】

先に行ってな ページ40

私とマイキーは最後まで駐車場に残り愛美愛主とやりあった。
途中から右腕を使えなくなった私は、なるべく後ろに下がって、雑魚たちの相手を。
あとは大人しくマイキーたちに任せた。



半間が何かをマイキーに言い残し立ち去った。

マイキーが厳しい顔をしてこっちに歩いてくる。



『マイキー』
「A、お前も病院に行くぞ」
『マイキーは先にドラケンのところへ。
　私達もすぐ行く』
「おい、A」
『三ツ谷、病院まで乗っけてくれない？』


左腕でギュッとマイキーを抱き寄せ声をかける。


『先に行って。私は死なないし、ドラケンも死なないから』

「わかった」






マイキーのバブが小さくなったのを見届けてから、三ツ谷のバイクの後ろに座った。



「良かったのか？一緒に行かなくて」

『右腕やられて片手でしか掴まっていられないからね。
　今マイキーのバイクに乗ったら振り落とされるわ。
　
　早くドラケンのとこ行きたいだろうし。

　

　てことで、三ツ谷は安全運転で頼む』

「はいはい。さすがは東卍総長の嫁だな」
『そこはいいからー私だってけが人ー！みーつーやー』
「あーもう！うっせぇ！わかったよ！」



右腕は骨折していた。
でも大人しくしていれば治るみたいだし、右腕だけでよかった。


三ツ谷からドラケンが一命を取り留めた事も聞いた。


治療を終えて、廊下から窓の外を眺めると中庭にマイキーがいた。
マイキーはゆっくりと壁にもたれて座り込んだ。



マイキーが泣くところみたの、私が襲われたとき以来かも。



会いに行くのはやめ、私は窓際でマイキーが戻って来るのを待った。

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