56 ページ6
.
「侯隆くん、ごめんね」
侯「…身体の具合はどうですか？」
「…もうすぐお父さんのお迎えが来る気がしてるん」
侯「…そんなこと、ないですよ」
「わたしにはわかるんよ(笑)…足枷になるかもしれんから、なるべく言わんようにしたかったけど…あの子の親族はもう、わたししかおらんから…」
侯「はい…」
「侯隆くん…まだAと結婚したいって思っとる？」
侯「僕の気持ちは変わってないです、なんも…」
「そう、なら安心やわ(笑)…あの子はひとりっ子やからわたしもお父さんも大分甘やかして育ててしまって…掃除は苦手やし、変なとこ頑固やし大変やと思うけど、ほんとに大丈夫？」
侯「大丈夫ですよ(笑)」
「…それでもわたしに似て可愛い娘やから、常識とか、礼儀とか叩き込んで他所に出せるくらいの子になったとは思うんやけどね(笑)」
侯「Aは…Aさんは、礼儀もしっかりしてて料理も上手で、癒してくれて…いつも助けてもらってますし…ほんまに奥さんにしたいと思ってます。」
「侯隆くんなら大丈夫やね(笑)…Aのこと、よろしくお願いします。…わたしがおらんなっても支えてあげてね。」
俺の両手を掴みながらそう言ったおばちゃんの目には涙が溢れていて、もらい泣きしそうになって顔を背けた
侯「…はい」
「侯隆くんの周りにはAなんかよりずーっとずっと綺麗な子がおると思うけど…浮気したら呪うけんね(笑)」
侯「…怖いっす(笑)」
茶化すように答えた俺を見て、涙流しながらケラケラ笑うおばちゃん(多分俺の意思は伝わったと思うねん)
…ふたり揃って顔はぐちゃぐちゃで泣き笑いしてた
おばちゃんは涙を拭うと、最初で最後の願いを話してくれた
「…侯隆くん、難しいとは思うけどひとつだけ…お願い聞いてくれる？」
侯「…はい」
「Aのウェディングドレス姿を見たいんよ」
侯「…わかりました」
「お父さんも見たかったっちゃろうと思うけん…」
侯「はい」
その後すぐ戻ってきたAに話を遮られ、詳しい話は出来んやったけど…
俺の中で次の行動はもう決まってた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍 - また続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 89のここの部分 侯くんは、わたしの項にキスしして抱き締めてくれた これわたしの の後項これなんて読むのでしょうか？ 手なら甲ですよね？ (2020年1月27日 2時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 79のここの部分 侯くんはいつもと違って苦笑いの後…ため息を着いてゆっくりソファに座った これ正しくはため息ついてではないんでしょうか？ (2020年1月27日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 67のここの台詞 充「泣き虫やなぁ(笑)…侯兄ちゃんがな、指輪送ったのは○○←名前ちゃんだけやねんで」 これ正しくは指輪贈ったではないんでしょうか？ (2020年1月27日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - またまた続けてのコメントですみません。 この両方のことについては物語で書かれないのでしょうか？ それとも今後どこかで出て来るんでしょうか？ (2020年1月25日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - また続けてのコメントですみません...。 パート1 を読んでいて主人公ちゃんがある事件をきっかけにライブに行くことが出来なくなっていて...。 これについても書かれていなかったので分からなくて...。 (2020年1月25日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はーちゃん | 作成日時：2019年1月17日 1時
