8.二人の授業 ページ11
「おい、この命令式ではこの炎魔法は成立しないのか？」
「あー…、成立するけど、それは非効率的、かな」
「何故だ？」
「空気中の窒素を酸素に錬金するのは良いけど、問題は、酸素は物を燃やすのを助けるだけ、ということなんだ。しかも酸素、すぐ無くなるし」
「酸素の量は別として…それで充分では無いのか？」
「うーん…、それに炎の魔法を組み合わせると、確かに火は燃え盛る。だけど、その間はずっと炎を自らで出さなければいけないだろう？」
「そうだ」
「なら、その手間を省きたい、ってなるんだな。そこで私なら、空気中の二酸化炭素を水素に錬金するのと合わせ、一瞬だけの爆発的火力を生み出せば効率も良いと考える」
「それでは標的を焼き払えないだろう」
「中々に怖い事言うね？……まぁ、そこはねぇ…。でも、その際に生じる爆風と、水素と酸素は結び付くと水となる事を利用すれば良いさ。また水から水素と酸素の状態に戻して……とかね。炎の風とか良くないかい？」
「…先の事も考えるのか、お前は」
「まぁ……戦略ゲーでしょ。魔法なんて」
「お前は魔法知識もあるが、科学的思考の方が強いな」
「科学で魔力消費を抑えつつ、それを囮に強力な魔法式を組む。これが基本だろう？」
炎によって少し明るくなった部屋の中、二人で向き合いながらひとつの魔法について議論を交わす。
その魔法は、白竜が入学当初から作成していた炎魔法の命令式。会話からわかるかもしれないが。
………とまぁ、今では普通に二人で話しているが、今から数十分前は、私と白竜で口論をしていた。
内容は、登校初日からサボり、についてだ。……まぁ、上手く白竜に言いくるめられて、私が折れたのだが。
今では、すっかり私も白竜の組んだ式について興味を持ってしまい、楽しくて仕方が無い。
「そう言えばお前、名前はなんだ？自己紹介とやらが良く聞こえなくてな」
今更になって、私の名前がわからない事に気付いたのか、首をかしげて聞いてきた。……いや、違う。こいつ…確信犯だ。あの事故紹介が余程……！
「人の黒歴史引っ張んのヤメテ。…Aだよ。君は白竜だよね？」
「あぁ。…………よろしくな……A、…」
自分から言い始めたくせに、どんどんと白竜がうつ向き始める。……耳が、何故か赤い。わろた。
「……え、なんでそんな顔赤いの？白竜クン？」
「黙れ！何故お前は苗字が無いんだ！」
「待って、君も無いし！かなり理不尽だな！」
ラッキーカラー
あずきいろ
今日のイナGOキャラ様！
浪川 蓮助
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ナツキ(プロフ) - 面白いです！続きを楽しみにしています！頑張ってください (2018年9月14日 19時) (
レス) id: 07216334ef (このIDを非表示/違反報告)
:re - みうさん» コメントありがとうございます！レス遅れて申し訳ありません…。ぼちぼち自分のペースで頑張っていきたいという思いますので、よろしくお願いします！ (2018年6月23日 13時) (レス) id: e1419e535b (このIDを非表示/違反報告)
みう - すごい面白いです！続きが気になって眠れないくらいw是非また更新してください！ (2018年4月30日 16時) (レス) id: ad05c1e2ad (このIDを非表示/違反報告)
:re(プロフ) - Mayaさん» コメントありがとうございます！面白いと言って戴けて何よりです。テスト期間のため更新は遅めですが、頑張りたいと思います！ (2017年11月8日 20時) (レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
Maya(プロフ) - 面白いですね。続きが気になります (2017年11月7日 23時) (レス) id: cddc9cba1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：:re x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tokyoghoul1/
作成日時：2017年10月10日 21時
