5.遅刻寸前 ページ8
さて。
依頼人から指定されたのは、22時から、相手の勢力が雇った殺し屋から依頼人を護ること。
ちなみに、相手勢力…あ、暗殺者じゃないよ。彼らを殺す為のチームも結成させたらしく、その方々と依頼人と21時45分にこのビルの一室に集合らしい。どこだよ。
まぁ、依頼人も敵対勢力も、身分は高いらしい。いつもの格好じゃビルにすら入れないことは明白だったので、今日はおめかし(笑)をしてきた。
動き難い服を選んでしまったものだ。僕は赤黒が好きな訳だが、その色の着物……僕の前世の国、日本での召しものだね。それを着用している。まぁ、色々利点はあるけど。たくさん物隠すところがあって。
現在時間は21時38分。そろそろ行かねば。
屋上から一気に地上へ降り立つ。せっかくセットした髪が乱れそうになったが、なんとか押さえる。人は何故か少なく、上から来たことは誰にも気付かれなかった。
とりあえず入り口を探そうと、歩き回る。とりあえず一周すりゃいいだろ。
辺りを見回すと、人数は少ないとはいえ、かなり屈強そうな黒服の警備員が彷徨いている。
ビルの角を曲がると、一気に視界が夜の暗さから昼の眩しさへと変わり、堪らず目を細めた。
「うわぁ…、スゲェ」
さっきまでの人の少なさはなんだったのか。
騒がしく、人酔いしそうなまでの人で溢れかえる、ビルの正面入口。前世、今共に人がたくさんいるとこはあまり好きではない僕は、顔をしかめる。
40分。早くしないと時間に遅れる僕は、小さい体を生かして人と人の間を縫うように進む。なんだ、この体便利だな。
あっという間に入口へと着いた。もう一々チェックを受けるのが面倒なので、さっさとばれないようにビルに入る。
「………あ、」
ここで僕は、依頼人からメールが入っていたのに気付く。確認した僕は、ビルの一室……もとい、32階、3251室に急ぐ。41分。間に合わないよな。うん。
仕方なく僕は非常階段へと向かう。エレベーターはすごい人で乗れなさそうだからだ。
42分。階段に着いた僕は、上を確認する。………あぁ、良かった。間に合いそうだ。
「よ、………っと！！！」
普通は上るが、階段と階段の間に空間があったため、跳ぶ。
すごいスピードで上がり、29、30、31、…32。ここで手摺に手を掛けた。
44分。ギリギリ間に合うか。着物邪魔だ、と思いながら、無駄に長い廊下を走り出した。
ラッキーカラー
あずきいろ
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:re(プロフ) - さなさん» ありがとうございます！誤字等が目立つとは思いますが、楽しんで頂けたようで何よりです！ (2017年8月16日 20時) (
レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
さな - おもしろい (2017年8月16日 19時) (レス) id: ebf3cd243b (このIDを非表示/違反報告)
火怨(プロフ) - ありがとうございます。 (2017年7月21日 19時) (レス) id: c7b0e83110 (このIDを非表示/違反報告)
:re(プロフ) - 火怨さん» コメントありがとうございます！もう公開しましたので、どうぞ閲覧ください！ (2017年7月20日 20時) (レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
:re(プロフ) - 光寿さん» コメントありがとうございます！続き公開致しましたので、どうぞ閲覧よろしくお願いします！ (2017年7月20日 20時) (レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：:re | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tokyoghoul1/
作成日時：2017年7月7日 0時
