8.任務遂行中 ページ11
エレベーター前に着いた僕は、ゼノ様とシルバ様しかいないことに違和感を覚えた。他の奴等は100階に最初から行ったのか。手柄ばっか欲しがっちゃって。そんなに死にたいか。おらおら。
……いや、死にたいなら死なせとけばいい。重要なのは、カナンさんはもう非常階段まで行ったのだろうか。これだけ。
ここでゼノ様が、僕に声を掛ける。
「シルヴァンの娘。お前は依頼主を追うじゃろ？」
「はい。……お二人には、この階で一番広い大広間に、これからくる奴等を誘導して頂きたい」
「そうか」
それだけを僕は伝え、階段に向け走り出す。後ろでは悲鳴。もう、既にお二人に殺られたのか。誘導する前に殺されてるし。
…足が速いというのは便利だ。あっという間に非常階段入口に着き、扉を開ける。……カナンさん含め四人の足音が聞こえた。大丈夫なようだ。
そのまま、51階まで到達した。ここでまた、違和感を覚えたのだ。
僕には今、このビル中の全ての音が聞こえている。
＿＿＿＿心音が8、減っているのだ。
これが暗示するのは、ゼノ様、シルバ様以外の始末組、全員が死んだ、ということだろう。
そして代わりに何か…異様なオーラを感じる。
「……一層、注意せねば」
恐らく、死んだ始末組は全員固まっていたのだろう。そこを何者かが襲撃……。だが、僕の耳には悲鳴が聞こえなかった。聴いた悲鳴は、ゼノ様とシルバ様に殺られた奴等の悲鳴のみ。
……相手が、かなりの暗殺者を雇ったのか。
今出てきただけでも50人程、プラスかなりのプロ暗殺者を雇う……金持ちすぎだな、相手は。
悲鳴を上げさせず、殺されたのに気付かせぬ程、ヤバイ奴。
「……ゼノ殿、始末組8人、恐らく死亡しました。ゼノ殿方も始末が終わり次第、あなた方だけで100階のターゲットを始末してください」
まぁ、もう始末済みだとは思うが。
今カナンさんは…53階。僕は50階。……少し不安だな。プロによる攻撃を受けなきゃ良いが。一度、廊下に出てもらった方が良いな。
「…カナン殿を55階で廊下にお連れしろ」
カナンさんの側にいる内、一番物分かりがありそうなタミルに連絡を入れる。すぐに「了解」と返事が入り、少し後から扉の開く音がした。
ここで、僕の耳が反応する。
……心音が２つ、また減った。
ラッキーカラー
あずきいろ
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:re(プロフ) - さなさん» ありがとうございます！誤字等が目立つとは思いますが、楽しんで頂けたようで何よりです！ (2017年8月16日 20時) (
レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
さな - おもしろい (2017年8月16日 19時) (レス) id: ebf3cd243b (このIDを非表示/違反報告)
火怨(プロフ) - ありがとうございます。 (2017年7月21日 19時) (レス) id: c7b0e83110 (このIDを非表示/違反報告)
:re(プロフ) - 火怨さん» コメントありがとうございます！もう公開しましたので、どうぞ閲覧ください！ (2017年7月20日 20時) (レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
:re(プロフ) - 光寿さん» コメントありがとうございます！続き公開致しましたので、どうぞ閲覧よろしくお願いします！ (2017年7月20日 20時) (レス) id: b31406f440 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：:re | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tokyoghoul1/
作成日時：2017年7月7日 0時
