試合後のロッカーへ ページ3
●山田
「哲人…ごめん、肩貸して」
「あ、すみません。気づかなくて。フラつきますよね。もちろん大丈夫ですよ」
「ありがと…」
口数少なく辛そうに歩く勇人さん。
試合結果すら聞いてこないし、よほど体調が悪いのだろう。
「…コンッコンッ……」
肩にかかる体重は徐々に重くなってきた。
「勇人さん、背中乗ってください。歩くのもしんどいですよね」
「……いや…」
「そんなに熱出して、抵抗するのやめて下さい(笑)こけたりされても困るので!」
「……うーん…ごめん。お願い」
「しょーがない人ですね(笑)」
「ロッカーの手前で下ろしてな。心配かけたくない」
「分かってますよ〜すぐに着きますから、大人しく乗っててください」
短時間でも、すぐに背中が熱くなる。
39度近い熱で、試合に出なきゃいけない状況じゃなくて良かった。
バックアップに源田がいるのは心強い。
「勇人さん、着きますよ。降りられますか?このまま行きます?」
「降りる…ありがとう」
スッと降りたが、辛そうな様子には変わりない。
「せっかく勝ったのに、暗い顔で行ったらあかんな…。」
「大丈夫ですよ。無理しなくて良いので、そっと入りましょっか」
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なな - いつも楽しく読ませていただいてます!!今ってリクとか大丈夫ですか...?松本裕樹投手がお腹の調子崩してご飯食べれなくなって、誰にも言えなくて倒れてしまうお話が読みたいです...!!! (4月8日 9時) (レス) id: bcff1801d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美咲 | 作成日時:2023年12月25日 2時