ヒツジと狼㉛ ページ33
正直、身体も心もぐったりしていて
1日1日を必死に乗り越えるような、そんな感覚で。
増えた写真
もう私だけの問題じゃなかった
春千夜
竜胆くん
蘭ちゃん
それぞれの写真も一緒に届くようになって
とっくに私に関わる人を巻き込んでいることを理解した。
竜胆くん寝坊?
竜胆くん講義始まってんぞー
いったい誰が?
LINEの人?コーヒーの女性?
病院で目が合った人?それとも大学で目が合った人?
竜胆くん体調悪い?
いつ何がどう壊れてもおかしくない状況で
私にできることなんてどれだけあるのだろう
引っ越さなきゃ
バイト、お金がたまったらかえよう
それから、
A間に合いそうにないやごめん
それから
竜胆くん体調は
A平気だよ
Aありがとう
竜胆くん嘘ついてんなら兄ちゃん召喚する
蘭ちゃん蘭ちゃんだぞー
蘭ちゃん嘘ついてる悪い子だれだ?
Aちょっと熱っぽいので薬飲んで寝ますごめんなさい
それから、
春千夜にあいたい
蘭ちゃんなんか食えそー?
竜胆くん飯作りにいく
A本当に大丈夫!もう下がりかけ
もうしばらく姿も見ていなければ
声も聞いていない
しばらく、っていつまでなの
前に一度かけた電話も、機械音がなるだけで
私が本当に聞きたかったそれは、電波にのって届かなかった
あいたい
そう、言葉にしてしまえば
感情が先走って視界がにじんでしまう
蘭ちゃん夕方なったら熱測って写メ送れな
竜胆くんその結果次第
Aうん。ありがとう
ボーっとする頭とだるい身体を引きずって
薬を飲んで布団をかぶる。
引っ越さなきゃ
お金、いるから
熱下げてバイトいって
それから
意識が遠のく感覚に目を閉じても
やっぱり私は、春千夜にあいたい
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作者名:san | 作成日時:2021年9月30日 1時