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「出久くん、この手紙あげる」
Aちゃんが放課後、僕に渡したのは、１枚の手紙。白い封筒に入ったその手紙は中身を確認することができない。
「なんの手紙？」
「……家に帰ったら、見て欲しい手紙。家に着くまでは見ないで欲しいの」
そう言って笑う彼女の顔は、作られた笑顔で、今にも泣きそうな顔だった。見ているこっちが辛くなる程の。
でも、彼女が言いたくないのなら聞かないでおこう。無理に聞き出すのは良くない。
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家に着くと、すぐに自分の部屋に入り、鞄の中から手紙を取り出す。
白い封筒を開き、中の一枚の紙を取り出し彼女の文字を目で追う。
『大切な出久くんへ
急にこんなもの渡されて驚いてる？ごめんね、でも最後まで読んで欲しい。
言ったことなかったけど、私はずっと出久くんに憧れてたの。自分より強い子に立ち向かう姿とか、何にでも一生懸命な姿とか。
この感情は、きっと憧れだけじゃ終わらない感情だと思う。
今までずっと言えなかった。今も言えない。
直接伝えることができない弱い私を、どうな許して下さい。
いつも私のそばに居てくれてありがとう。
いつも私と話してくれてありがとう。
いつも私の事を心配してくれてありがとう。
いつも素敵な笑顔をありがとう。
いつも助けてくれてありがとう。
沢山の思い出をありがとう。
ありがとう、だけじゃ言い表せないような幸福感。沢山の憂い。怒り。
未来が見える私に、こんなにも沢山の感情をありがとう。
16年という長いような短いような時間だったけど、私にとってはとても充実した人生だった。
実はね、私はもう死ぬの。朝、予知で見てたんだけど。ごめんね直接言えなくて。
最後に、私を忘れないで欲しい。いつも思い出せなんて言わないから。せめて頭の隅にでも。
出久くんのヒーロー活動の邪魔にならない程度に。これが最後のお願い。きいてくれる？』
紙いっぱにに書かれた文字の最後は、滲んでいて、濡れて乾いた紙がボコボコと歪んでいる。泣いていたのだ、と予想がつく。
乾いた紙が、僕の涙で再び濡れる。Aちゃんの後を追うように落ちた涙は止まることがなかった。
Aちゃんが死ぬこと、僕への思い、辛そうな顔。
嘘だ、と言ってしまいたかった。だけど彼女がこんな悪質な嘘をつく人ではないと僕は知っている。
「ありがとう、なんて僕が言いたいよ……！」
伝えたいこの気持ちは彼女へは届かない。
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雷光 - 睡眠さん» 色々な花を咲かせたり出来る不思議な個性のことです 私も小説作者で名前は…ホープローズです 常闇君小説家です是非読んで感想を述べて下さいね (2018年3月25日 19時) (
レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠(プロフ) - 雷光さん» コメント返しが遅くなってしまい、申し訳ありません！リクエストありがとうございます。常闇くんは書いたことがないので、キャラブレしてしまうかもしれませんが精一杯頑張ります！花の個性というのは、どのようなものでしょうか…？ (2018年2月18日 16時) (レス) id: 5b2cba2480 (このIDを非表示/違反報告)
雷光 - リクエストいいですか？常闇くん＋花の個性少女との初恋をお願いします！出来ればいいので！ (2018年2月15日 7時) (レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠(プロフ) - 月村美輪さん» 期待に添えたでしょうか(；；)リクエストありがとうございました。楽しく書けました！ (2018年1月4日 0時) (レス) id: 5b2cba2480 (このIDを非表示/違反報告)
月村美輪(プロフ) - 睡眠さん» リクエストの解消ありがとうございました！ (2018年1月3日 19時) (レス) id: 7580141f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡眠 | 作成日時：2017年12月24日 19時
