黄色さん病系短編集 (ページ28)

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車酔いページ28

かずなりside

しょうが直ぐにお昼ご飯を買って戻ってきて再び車を発進させる。

さとしにもたれ掛かって目を瞑ってたんだけど
揚げ物の匂いと車の揺れにどんどん吐き気が強くなる。

「…はぁっ…ぅっ…はっ」

咄嗟にギュッと口元を押さえてなんとか吐き気を堪える。

「さとしくん、さっきコンビニで貰った袋
そこにあるから使って？」

さとしが袋を広げて我慢しなくていいよ。と言ってくれる。
でも流石に車で吐くのは気が引けてまだ大丈夫。と断る。

「…はぁっ…さとし、たおる…取って…」

そう言うと俺のリュックからタオルを取り出して渡してくれる。

「…っ…ありが、と」

タオルを受け取り口元にギュッと押し付ける。
鼻も覆われるから匂いが軽減してほんのちょっと吐き気がマシになった気がした。

「かず、もうちょっとでホテル着くからな。」

しょうがそう言ってくれて少しほっとする。

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なんとか吐くことなくホテルに着いた。

「さとしくん、先チェックインしてきてもらえる？
俺、車停めてくるわ。」

かずも一緒に降りてと言われてさとしに支えられながら車を降り、ロビーのソファに座らせて貰ってチェックインの手続きが終わるのを待つ。

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