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✿逆に良かった。 電王【野上良太郎】 ページ36

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

NOサイド

Aと野上良太郎は、夏のイベントの一環として、潮干狩りに来ていた。

熊手でガリガリと砂を引っ掻きながら、アサリを掘り起こして行く。

あっと言う間にバケツは満杯になり、2つ目へ。

『帰ったら、バターソテーと、明太子ソースと、醤油焼きも良いなぁ……!!!』

良太郎「これだけあれば、沢山作れるよね」

『もはやバリエーション無くなっちゃうよ!!』

良太郎「デンライナーの皆にも、食べて貰いたいね」

そんな会話をしながらも、手はせっせと動かしている。

さっきから、心地良い潮風が、暑さを吹き飛ばしてくれていた。

だが、ぶわぁぁっ、と強い風が吹いて、Aの目の中に砂が入る。

目が痛くなって、慌てて軍手を外して擦る。

目をパチパチすると、どうにか収まり、安堵すると共に頭が軽くなる。

あ、と思った時には遅かった。

良太郎とお揃いで買った帽子が風に吹かれて舞い上がっていた。

手の届かない高い場所を揺らめいている。

Aは気落ちした様に言った。

『ツイてないな……ごめんね、良太郎』

良太郎「ううん。帽子はまた買えば大丈夫だよ」

『でも………、嫌な思いさせちゃったよね。今日来なきゃ良かったな……』

それを聞いて、良太郎が言う。

良太郎「そうかな?僕は、逆に良かったと思ってるけど」

『何で?お揃いの帽子を無くしたんだよ?良い訳無いよ』

良太郎「だって、ちょっとでもハプニングあった方が記憶に残るでしょ?」

『え…?』

良太郎「来年位には……この事も、笑い話になってると思うし。僕、一生忘れないだろうなぁ」

『そっか……。良太郎はポジティブだね…!!じゃあ私もそう思う事にする!!!』

Aはスックと立ち上がり、宣言する様にそう言う。

良太郎「じゃあ、取り敢えずはこれ貸しとくよ」

そう言って良太郎は、Aの頭に自分の帽子を被せる。

『や、良いよ、申し訳無いし』

良太郎「暑いでしょ?我慢しなくて良いから」

良太郎は、それに……と続ける。

良太郎「僕は、僕よりAの方が大事だから」

『ありがとう』

Aは良太郎に甘えてお礼を言う。

良太郎「あ、でも、別にハプニングとか無くても、Aとの思い出はきっちり覚えてるよ」

良太郎はにっこり笑ってまた手を動かし始めた。



リクエストありがとうございました✨

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カテゴリーJ♢桜もち。 - 琴音さん» 読んで下さりありがとうございます! (2022年8月1日 15時) (レス) id: e053f66a6e (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - めちゃくちゃキュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年7月30日 12時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - 【皆様へ。】続編を作成致しましたので、リクエストはそちらによろしくお願いします! (2022年7月19日 16時) (レス) id: e0cfb8d420 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - Makua*ぼっちさん» 気に入って頂けて良かったです (2022年7月19日 16時) (レス) id: e053f66a6e (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - 小悪魔chan!さん» 了解致しました (2022年7月19日 16時) (レス) id: e053f66a6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*桜もち。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9826skrmt/  
作成日時:2022年7月8日 22時

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