ヒーローと甘々。その６。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿１番嫌なのは。　ビルド【万丈龍我】 ページ30

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

『だから言ってるじゃん！！筋トレグッズを勝手に買わないでって！！』

万丈「俺は言った！！お前が聞いてないだけだろ！？」

Aと万丈は口論していた。

１時間前からこんな感じだ。

原因は、万丈がAに無断で筋トレグッズを買った事。

筋トレグッズは場所を取るから、許可制にしているのだ。

だが、許可を取ったか取ってないかで揉めてしまい、この調子なのである。

外では、そんな２人の心情を表す様にザアザアと雨が降っている。

『あーもう！！！』

Aが痺れを切らした様に言った。

『じゃあ私がここに居なければ良いんだ！！そしたらここは万丈の家になるんだもんね！！』

万丈「それもそうだな！？じゃあ出て行けば良いじゃねーか！」

２人は大声で言い合う。

『だよね！それではさよーなら！！！』

Aは吐き捨てる様に言うと、傘も持たずに家を飛び出す。

ガチャン、とドアが閉まる音を聞いて、万丈は肩で息をした。

大声を出し続けた所為で、息切れしたのだろう。

万丈「あーもう、くそっ！！！」

万丈は壁をグーで殴り、買ったばかりの新品筋トレグッズを蹴った。

ガコッと鈍い音がしたけど、痛みが走って、足が痺れるだけだ。

万丈は、大きめサイズの自分の傘を持って家を飛び出す。

傘に大粒の雨が弾き当たる。

万丈は小走りしながらAを探した。

雨の所為で気温は低いのに、汗が体に張り付く。

暫く走って、雨に濡れたAの姿を見つけた。

万丈「…ったく、風邪引くだろ」

『っ……ば、万丈……？』

万丈は答えず、Aに後ろから抱き着く。

万丈「さっきは悪かったな。俺は、お前に怒られるより、喧嘩するより、お前に嫌われたり、お前の身に何かあった時の方が嫌だから」

『私も……ごめんね。言い過ぎた』

万丈「じゃあ、お互い様って事で……解決？」

『だね。でもこれから気を付けてね。私も気を付けるし』

万丈「しゃーねーな。お詫びに、コンビニプリンでも買ってやるか」

『わーいっ！！でも私一回帰りたい……』

濡れた服を見てAが苦笑いする。

万丈「まぁ、そうだな」

万丈も苦笑して、Aの頭に傘を翳した。

そして、２人で１つの傘に入りながら、寄り添って家路を歩いて行った。



リクエストありがとうございました✨

✿隠し事。　ジュウオウジャー【風切大和】→←✿皮肉を言うのは。　マジレンジャー【小津翼】

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