ヒーローと甘々。その６。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】 (ページ13)

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✿赤点。　電王【ウラタロス】ページ13

✿ミトコンドリア様リクエスト✿

ＮＯサイド

Aは絶句していた。

今日学校でテスト返却があったのだが、人生初の、赤点を取ってしまったのだ。

涙を堪えながら乾いた笑いしか出来なくて、落ち込んで居る。

デンライナーに戻ったが、ただいまも言わずに自分用のスペースに逃げ込む様に行く。

カシャン、とドアが閉まって部屋に静けさが広がると、途端に涙が零れ落ちる。

うっ、うっ、と嗚咽しながら床にシミを作って行く。

すると、ウィン、とドアが開いて、テーブル越しに水色の足が見えた。

ウラタロスだと分かったけど、顔を上げもせず、しゃくり続けた。

すると、ウラタロスは横にストン、と座り込む。

ウラタロス「Aちゃん、何かあったの？」

そう聞かれて、Aは答える。

『……赤点、取ったの』

ウラタロスは何も返事をしなかった。

けど、１つ零すと我慢出来なくなって口からはどんどん愚痴が溢れた。

『私はずっと授業も真面目に受けてた。予習復習だって毎日やってた。テスト期間には夜中、日を繰り越すまで勉強してた。なのに、私よりも、寝てた人、勉強してない人の方が良かったんだよ！！！』

ウラタロス「頑張ったんだね」

ウラタロスはそう言ってAの頭を撫でた。

でもAは少し荒っぽい口調で続ける。

『頑張ったから何！？頑張っても……報われないんだよ。努力すれば報われる、なんて誰が言ったんだろう。嘘ばっか』

ウラタロス「そうかもね。でも……」

ウラタロスは穏やかな口調で続けた。

ウラタロス「努力すれば報われる可能性はあるけど、努力しなかったら、報われる可能性なんて０％でしょ」

『努力しなくても報われる人は居るよ…』

ウラタロス「それは多分、知らないだけで…。人によって量ややり方も違うでしょ？だから差がある様に見えるんだよ」

Aはハッとした。

確かにそうかも知れない。

やり方、余り良くなかったかも知れない。

『ウラタロス、ありがとう…。私、落ち込んで冷静じゃ無くなってたみたい』

ウラタロス「元気が出たみたいで良かったよ」

『じゃあちょっと私今から学校行って来るね！！』

ウラタロス「え？何で？」

『分かんないトコ、先生に聞いて来る！多分部活やってるから先生居るだろうし』

ウラタロス「頑張ってね」

『行って来ます！！』

Aはノートと教科書と筆箱だけを抱いてデンライナーから降りて行った。

リクエストありがとうございました✨