ヒーローと甘々。その６。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】 (ページ12)

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✿消しゴム。　ジオウ【明光院ゲイツ】ページ12

✿ハル様リクエスト✿

ＮＯサイド

ある日の光ヶ森高等学校。

数学の授業中、明光院ゲイツは筆箱をガサガサと漁りながら困り顔をしていた。

そして隣の席のAの机を軽く叩く。

ゲイツ「おい」

『へっ？ど、どうしたの？』

ゲイツ「直ぐ返す。消しゴムを貸してくれないか」

どうやら彼は消しゴムを忘れたらしい。

Aは自分の消しゴムを見つめながら苦悩する。

Aの消しゴムには、ネームペンで書かれた【ゲイツくん】の文字。

これはあれだ。

好きな人の名前を書いて使い切るとどうのこうの……って奴。

ゲイツ「もしかしてお前も持って無いのか？」

ここで嘘を吐けば怪しまれると思ったAは答えた。

『あっ、あるよ…！！』

Aは、消しゴムに丁寧にカバーをして、ゲイツに手渡した。

ゲイツ「さんきゅ」

Aは恐る恐る隣を見ると、使い辛かったのか、カバーを取るゲイツ。

『うわぁ、ダメぇ！！』

ゲイツ「はっ！？」

２人がそう言ったのはほぼ同時だった。

先生「おい、A、明光院。授業中に大声を出すんじゃない。廊下に立ってなさい」

Aは自分の消しゴムを手早くポケットに入れてから廊下に出る。

ゲイツもAの隣に立った。

お互い気不味くて目を逸らす。

ゲイツ「な、なぁ」

口を開いたのはゲイツだった。

『な、何？』

ゲイツ「さっきの消しゴム……」

『ご、ごめんなさい違うんです』

ゲイツ「えっと…」

『好きな人の名前を書いて使い切るとって奴やってたの』

Aは誤魔化し切れなくて告白する。

ゲイツ「そう言う事だったのか」

『…うん』

ゲイツ「なら俺も言わせて貰う。俺もお前が好きだ」

『えっ』

ゲイツ「だから、嬉しかった……」

『そっか』

ゲイツ「だからあの消しゴムはもう要らないな。俺が貰う」

『何で…？』

そうぎゃあぎゃあと言い合っていると。

先生「お前達。廊下に出てまで喋るんじゃない。罰則として放課後掃除しろ」

『すみません』

ゲイツ「お騒がせしました……」

２人は揃って頭を下げる。

ゲイツ「次喋ったら痛い目見るよな……」

ゲイツはそう呟いてAの唇なキスを落とす。

ゲイツ「これで我慢するしかねーよな…」

『もう……ゲイツくんの馬鹿』

ゲイツ「……………」

リクエストありがとうございました✨