検索窓
今日:36 hit、昨日:18 hit、合計:33,749 hit

✿ダメ出し。 オーズ【アンク】 ページ11

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

NOサイド

ある日のクスクシエに、クーラーボックスを持ったAがやって来た。

スタスタと皆の元まで歩くと、クーラーボックスの蓋を開く。

そこから出て来たのは棒付きアイスだった。

色とりどりで、白や茶色、緑や紫。

アンク「アイスか」

映司「どうしたのこれ?」

『これから暑くなって来るけど、いちいちアイス買ってたらお金掛かるでしょ?だから自分で作ってみたの』

アンク「ふーん」

映司「凄いね」

『食べて良いよ』

アンクはアイスを一本取り出し口に運ぶ。

アンク「余り美味く無いな」

『えっ!?』

映司「ちょっとアンク……」

Aと映司もアイスを食べてみるが、不味い訳では無かった。

恐らくアンクは、アイスの食べ過ぎで味の細かな違いが分かる様になったのだろう。

『こーなったら、美味しいアイスを作る!!』

Aは立ち上がって宣言した。

そして次の日も、その次の日もアイスを作ってはクスクシエに持って来る。

不評だったアイスはアンクでは無く映司や比奈が食べるから、冷凍庫の中に増え続けるだけだ。

だが幾ら新作をあげてもアンクからは不評ばかりだった。

アンク「不味い」

アンク「塩っぱい」

アンク「砂糖多過ぎ」

『うーーん……』

Aは映司に言った。

『ねー、映司。アンクって何であんなに厳しいの?』

映司「多分だけど、Aちゃんに頑張って欲しいんじゃないかな。現にこうやって努力してるし」

『そうなんだ……』

その真意が伝わったから、Aは今日、いつも以上に丁寧に作ってみた。

そしてアンクに渡す。

『どーぞ』

アンクはしゃくしゃく、とアイスを噛み砕く。

アンク「……悪くは無いんじゃねーの」

アンクは明後日の方向を見たまんま言った。

その耳はほんのり紅に染まっている。

『…もしかして、照れてる?』

初めてダメ出しされなかった事が嬉しくて、つい意地悪言ってみる。

アンク「あぁん!?誰が照れてるって?」

アンクはそう吠えながら一口しか食べていないアイスをAの口に突っ込む。

『むぐ!?』

アンクは不機嫌そうに部屋を出て行った。

でも冷凍庫の中のアイスが減ってたから食べてくれた筈。

いつか、美味しいって言わせる。



リクエストありがとうございました✨

✿消しゴム。 ジオウ【明光院ゲイツ】→←✿譲りたく無くなる程。 オーズ【火野映司】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
57人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

カテゴリーJ♢桜もち。 - 琴音さん» 読んで下さりありがとうございます! (2022年8月1日 15時) (レス) id: e053f66a6e (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - めちゃくちゃキュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年7月30日 12時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - 【皆様へ。】続編を作成致しましたので、リクエストはそちらによろしくお願いします! (2022年7月19日 16時) (レス) id: e0cfb8d420 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - Makua*ぼっちさん» 気に入って頂けて良かったです (2022年7月19日 16時) (レス) id: e053f66a6e (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - 小悪魔chan!さん» 了解致しました (2022年7月19日 16時) (レス) id: e053f66a6e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:*桜もち。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9826skrmt/  
作成日時:2022年7月8日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。