ヒーローと甘々。その１７。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿二度と離れたくない。　マジレンジャー【小津勇】 ページ9

✿ヒュー様リクエスト✿

ＮＯサイド

天空聖者の１人であるAは、天空聖界マジトピアの中を１人彷徨っていた。

もう心も体もボロボロだ。

数年前までは１人じゃなかった。

恋人である小津勇と一緒だったからだ。

だがある時、朝起きると勇は居なくなっていた。

それからずっと１人ぼっちだ。

勇に会いたい、彼は大丈夫なのだろうか、そんな事を考えながら目覚め、そんな事を考えながら眠る日々が何年も続いている。

………が、そんな日々に終止符が打たれた。

勇「………A。久し振りだな」

そんな声が、後ろから聞こえた。

間違える筈も無い、勇の声だ。

『勇、さん………！？』

口元に薄っすらと笑みを浮かべる彼の顔を見た途端、Aの目から滝の様な雨が流れ出した。

『お久し振りですっ…………何処へ行っていたんですかぁ………』

Aが勇に抱き着くと彼は優しく抱き留めてくれる。

だが、勇は話し出してから一気に声のトーンが下がって行った。

どうやら彼はインフェルシアに乗り込んでいたらしい。

その目的はン・マの封印の為だったが、どうやらそのン・マに魔導騎士ウルザードとして変貌させられたらしい。

ウルザードの姿に変身した勇を見て、Aは息を詰まらせた。

勇「もう俺とは別れてくれ。見ての通りだ」

勇はそう言うが、Aは首を横に振ってから言った。

『嫌です、どれだけ私が勇さんの事を恋しく思っていたと思ってるんですか！！！』

Aは泣いている所為で上擦った声を枯らしながら叫んだ。

『私は勇さんがどんな姿になっても好きです！！！もう二度と離れたくない！！！だから、もう私はン・マの元に居たって良い！！勇さんの側に居る！！！』

Aはそう言って勇に口付けた。

涙が流れ込んで来て塩っぱい。

勇「………分かった。取り敢えず落ち着いてくれ。別れるのは無しだ」

勇はAの背中をぽんぽんと叩く。

勇「お前がそう言ってくれるのなら俺も心強い。これから、一生２人で生きて行こう。もう絶対に離れたりしない」

勇は優しく、Aを慰める様にキスを落とす。

『勇さん』

勇「何だ？」

『好きです。愛してます』

Aがそう言って勇に抱き着くと、勇はにこりと笑う。

何処まで闇に落ちたとしても、２人は永遠に一緒だ。

その想いは、魔法よりも強く強く＿＿＿＿。



リクエストありがとうございました✨

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