猫舌。 555【乾巧】 ページ1
巧「何だよこれ!!!」
乾巧はテーブルの上に並べられた料理を見てそんな声を上げた。
マカロニグラタンに野菜たっぷりのポトフ。
そして作ったのは巧の彼女A。
眉間に皺を寄せる巧を見て、Aは笑って答えた。
『だって今日私達のお付き合い1周年記念だし、好きな物食べたいじゃん!』
すると巧は溜め息を吐く。
巧「お前はこんな熱いの好きかも知んねえけどさ。俺は好きとか言った事無いんだけど」
巧はそう言って料理を冷ます様にフーフーと息を吹き掛ける。
猫舌の巧は、こうして料理が冷めるまで待っているのだ。
そして巧が猫舌だと言う事はAも把握している。
しかも、巧が食べ始めるまで待っているのだ。
暫く料理にフーフーしていた巧はいつもの顰めっ面でAに声を掛ける。
巧「先、食べれば」
『え?』
巧「お前の好きな物なんだろ。冷める前に食べろよ」
巧が若干キレた様な口調で言うが、Aは首を横に振った。
巧が食べ始めるまで、Aもスプーンに手を付ける事すらしないらしい。
巧は何と無く気になって聞いた。
巧「何でだよ。俺の事は待っとかなくて良いのに」
するとAは笑いながら言う。
『たっくんと長く一緒に居られるから』
巧「はあ?」
Aはにこにこと答える物の、巧はちゃんとした意味がよく分かっていないらしい。
巧「訳分かんねーよ」
するとAは未だに笑みを浮かべたまま説明する。
『もし私が先に食べ始めたとしても、たっくんは食べるスピードは速いから大体同じ位で食べ終わるでしょ。でも同時に食べ始めたら、私は食べるの遅いからその分たっくんより長く時間掛かる。しかも冷めるまでの時間はこうやって2人で話していられる』
その説明で漸く意味が分かったらしい。
巧は大きく息を吐いた。
巧「んだよ、それ………」
巧が頭をガシガシと掻くと、Aは言った。
『まあ簡単に言うとたっくんが好きだから一緒に居たいって事かな』
すると、巧は照れたのか本当に今気付いたのか分からないが、口を開く。
巧「やっと料理が冷めた。頂きます」
『じゃあ私も頂きます!!』
そう言ってスプーンで冷めたグラタンを口に運ぶ。
巧「美味い」
『ほんと?良かった!』
グラタンやポトフをバクバクと頬張る巧を見て、Aは口元に笑みを溢しながら、グラタンを載せたスプーンを口に運んだ。
第17弾開幕です〜✨
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桜もち。@椿くん推し(プロフ) - なゆなゆさん» いえいえ!態々コメント頂けて嬉しいです🥰喜んで頂けて良かったです〜〜〜!!! (7月27日 9時) (レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
なゆなゆ - ゴーオンジャーの連くんと範人くんをリクエストしたものです!遅くなってしまってすみません!素敵な物語、ありがとうございました!どちらもとっても可愛かったです!!ほんとにありがとうございました! (7月26日 22時) (レス) id: dd735c526b (このIDを非表示/違反報告)
桜もち。@椿くん推し(プロフ) - 三日月サトミさん» ありがとうございます💞質問コーナー楽しかったです💞 (2023年4月16日 20時) (レス) id: ae0c5636a6 (このIDを非表示/違反報告)
三日月サトミ(プロフ) - 質問コーナー拝見しました!桜さん最高です!これからも応援させていただきます! (2023年4月16日 20時) (レス) id: 30bd0e0ce7 (このIDを非表示/違反報告)
桜もち。@椿くん推し(プロフ) - 【皆様へ。】続編作成致しましたので、リクエストやコメントはそちらにお願いいたします🙏 (2023年4月16日 18時) (レス) id: ae0c5636a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*桜もち。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9826skrmt/
作成日時:2023年3月15日 20時