✿嘘と寒い帰り道。 エグゼイド【九条貴利矢】 ページ48
✿towa様リクエスト✿
NOサイド
ある日のCR。
午後9時。
貴利矢「Aちゃん、もしかして残業中?」
『あ、貴利矢さん。そうなんです、今日この資料を作り終えなきゃで……』
貴利矢「お疲れ様。そろそろ完成しそうだね」
貴利矢はパソコンを覗き込むと滑らかにタイピングする。
出来上がった資料を保存すると、貴利矢は言った。
貴利矢「これで終わり。んじゃ、夜は寒いし、自分の上着貸すから来て帰りな」
『え?でもそしたら貴利矢さんが寒いんじゃ……』
貴利矢「自分、バグスターだから寒気とか無いの。家まで送ってくし、その時に返してくれたら良いから」
『じゃあお言葉に甘えて……』
Aはそう言って、帰る支度をする。
病院の外に出ると、かなり冷え込んでいて、吐いた息も白く染まった。
『寒………』
貴利矢「んじゃ、どーぞ」
貴利矢は着ていた上着をAの肩にパサリと掛けた。
Aは遠慮がちにそれに腕を通すと歩き出す。
貴利矢のアロハシャツ姿を見ていると、それだけで何だか寒気がした。
だが、彼の貸してくれた上着のお陰もあり、少しずつ体が温まって行く。
暫く時間が経った所で、Aはふと貴利矢を見た。
彼は、骨張った逞しい手を、ニギニギとしながら腕を擦っている。
それに気付いて、Aは言った。
『もしかして、バグスターが寒気を感じないって、嘘だったんじゃないですか?』
貴利矢「え?」
『貴利矢さん、今凄く寒そうですし、やっぱり上着は返した方が………』
Aは言うが、貴利矢はそれを手で制止する。
その代わり、貴利矢はそっとAを引き寄せて、抱き締めた。
『えっ、き、貴利矢さん………?』
貴利矢「うん、嘘だよ寒くないなんてさ。でも好きな人に風邪引かせるなんて、医者としてサイテーだし。だからせめて今はこうさせて」
そんな事言われては突き放そうなんて出来なくなる。
貴利矢としてはこれで暖を取っているのだろうが、Aはもはや熱が入ってしまって熱い位だ。
どの位そうしていただろうか。
暫くしてやっと、2人の体が離れる。
それから無言で歩き出し、Aの家に着いた。
『っ、あの、貴利矢さん………色々、ありがとうございます』
貴利矢「良いって事よ。ま、今自分が1番聞きたいのはそうじゃないんだけどね」
貴利矢はそう言ってもう一度Aを抱き締める。
Aの体温は一気に上昇した。
リクエストありがとうございました✨
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カテゴリーJ♢桜もち。 - 【皆様へ。】続編作成致しましたので、リクエスト、コメントはそちらにお願いします💦 (2022年10月15日 18時) (レス) id: 40b6332c8c (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - towaさん» こちらこそリクエストありがとうございました✨尊いだなんてありがとうございます……!!!是非またリクエストお待ちしております♪ (2022年10月15日 14時) (レス) id: 40b6332c8c (このIDを非表示/違反報告)
towa(プロフ) - リクエストありがとうございます😭、序盤からにやけてしまう&ベッドに顔を埋めるという行動を繰り返してしまいました.......!尊さが半端なかったです。これからも小説の更新楽しみにしてます!本当にありがとうございました! (2022年10月14日 22時) (レス) id: 3dd6467de6 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - 牡丹さん» こちらこそリクエストありがとうございました✨何回も読んで下さり嬉しいです✨是非またリクエストお待ちしております♪ (2022年10月14日 6時) (レス) id: 40b6332c8c (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - わ゙ーーーーーーっありがとうございます!思わず深呼吸しました笑 凄い素敵でさっきから何回も読み返してニヤニヤしてます☺️☺️☺️書いて下さりありがとうございました💕 (2022年10月13日 23時) (レス) @page47 id: d2b2114e42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*桜もち。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9826skrmt/
作成日時:2022年9月18日 17時