ヒーローと甘々。その１２。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿可愛さを求めて。　鎧武【呉島貴虎】 ページ44

✿Makua*ぼっち様リクエスト✿

ＮＯサイド

『それでですね！今日ミッチがうさ耳を着けられてて凄く可愛かったんですよ〜！！ほら！！』

貴虎「そんな事があったのか」

Aは今日あった学校の文化祭について、彼氏の呉島貴虎に話していた。

話題はAのクラスメイトで、貴虎の弟である光実。

どうやら今日の文化祭で男子達にうさ耳カチューシャを着けさせられたらしい。

それが可愛過ぎてAは写真に撮ったと言う。

それを見た貴虎は少し色々考えつつ、Aの話に頷いた。

＿＿＿＿＿＿数日後。

Aは貴虎に会いに行こうとユグドラシルコーポレーションを訪れた。

コンコン、と軽くドアをノックして扉を開ける。

『失礼しまぁす……………えっ？た、貴虎さん！？どうしたんですか？』

Aはいきなり目に入った貴虎の姿に驚いた。

貴虎はいつもは着ない様なパステルカラーのパーカーに腕を通している。

貴虎は頬を少し赤くして、視線を泳がせていた。

何か隠している。

そう思ったAは言った。

『いきなりどうしたんですか？ハロウィンはまだ来週ですよ？』

すると貴虎は言う。

貴虎「どうだ、似合うか」

貴虎は開き直った様子でAに向き直った。

『似合いません』

Aはふるふると首を横に振る。

『ほんとにどうしたんですか』

貴虎「いや、お前が光実の事を可愛いと言うからな。兄の俺がこの様な服を着れば可愛いと言われると思って」

『それを気にしてたんですね』

Aは納得した様に頷きながらクスクスと笑った。

『それなら無理に可愛いを目指さなくて良いんですよ』

貴虎「でもお前は………」

『勿論、可愛いのは大好きですよ。でもそれよりもカッコ良い貴虎さんが好きです。だから、可愛くなろうと頑張らなくて良いんです。そのままの貴虎さんが好きですから』

Aは口角を上げてにこっ、と笑う。

貴虎「では少し着替えて来る。待っていてくれ」

貴虎は立ち上がるが、Aは待ったをした。

『写真だけ撮らせて下さい』

貴虎「断る」

貴虎はかなり恥ずかしかったのか、直ぐに部屋を出て行った。

そんな拗ねた彼は可愛いなぁと思いつつ、そっと写真に収める。

この写真は、誰にも見せる事は無い。

自分だけが知ってる彼の可愛さに、Aは口元を緩めた。



リクエストありがとうございました✨

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