ヒーローと甘々。その１２。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿おはようのキス。　ギーツ【浮世英寿】 ページ36

✿めぐみ様リクエスト✿

ＮＯサイド

Aは、布団の中で何かがごそごそと動くのを感じ、目を覚ました。

何回か瞬きをしてピントを合わせる。

そして目に飛び込んで来たのは、彼氏である浮世英寿だ。

とは言え、一緒に寝ていた訳では無い。

同棲しているが、ベッドだけは別だ。

なのに何故ここに居るのか。

しかもぎゅっと抱き締められている。

英寿「おはよ」

『えっ、お、おはよ。な、何で居るのっ……？』

平然と挨拶して来る英寿に驚きながら、Aは尋ねる。

英寿「んー……俺のキスで起こそうと思って」

『えっ、ちょ、何その起こし方』

英寿「白雪姫みたいで良いだろ？」

『英寿くんの王子様は分かるけど私は姫って感じじゃないよ…』

英寿「そうか？でもAがお姫様じゃないなら俺も王子様は辞めるよ？」

『何それずるい……』

Aはそう言いながら、ゆっくりと英寿に背中を向ける。

英寿「何であっち向くんだ」

『寝起きは見られたくない』

英寿「可愛いから気にすんなよ」

英寿の発言に顔を赤くしながらAは口を閉ざす。

英寿「んで、どーなんだ？おはようのキス」

『そんなの毎日されたら恥ずかしさで死んじゃうよ』

毎日、英寿からのキスで目覚めるなんて恥ずかしくて起きられる自信が無い。

もはや布団の中に潜り込んでしまいそうだ。

英寿「ほらほら、そろそろ起きろよ。おはようのちゅーだぞ〜」

英寿は手で狐の形を作ると、Aの頬に触れる。

擽ったい、なんて事を考えながら、Aはふと思った事を呟く。

『そもそもの話だけど、キスで起こす事をおはようのキスとは言わないと思う………』

すると英寿は首を傾げながら尋ねた。

英寿「じゃあおはようのキスってどうする事なんだ？」

『お互いが起きた上で、おはようって言う代わりにする……みたいなのじゃないの？』

英寿「そうなのか」

英寿はそう言うと、ベッドを降りる。

そのままリビングに行ってしまって、Aもつられて起き上がった。

着替えて洗顔をし、リビングに行くと、英寿と目が合う。

英寿「ん。おはよ」

英寿はそう言って笑うと、Aにそっとキスする。

『えっ、な、何！？』

英寿「Aがさっき教えてくれたから。態々言うって事は、して欲しいって解釈であってるよな」

英寿はそう言うと、口端を上げて微笑んだ。

それからおはようのキスを毎日する事は、言うまでも無い。



リクエストありがとうございました✨

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