ヒーローと甘々。その１２。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

背中。　ギーツ【桜井景和】 ページ1

ＮＯサイド

ピンポーン、と玄関のチャイムが鳴って、桜井景和はドアを開けた。

『景和くん、こんにちは！』

来たのは景和と仲の良いAだ。

景和「どうしたの？」

『景和くん、就活で大変でしょー？偶には労ってあげたいから、カップケーキ持って来ちゃった！！』

景和「ほんと〜？ありがと。じゃあ、上がって」

景和はAを部屋に入れる。

Aは景和にカップケーキを渡す。

２人で、カップケーキを頬張りながら談笑した。

景和「美味っ！！」

『でしょー？私の手作りなんだから！』

景和「そうなんだ、態々ありがとね」

『ねぇ、何か暇じゃない？』

景和「人の家に上がっといてそれは酷くない？」

『まー、そうなんだけどさぁ』

景和「ま、良いよ。何かする？」

『じゃあ背中に字書いて当てるヤツしようよ！』

景和「おっけ〜。じゃあ先に書いて」

景和はAに背中を向ける。

Aはそこに平仮名で文字を書いて行った。

『はい、終わり』

景和「え、あいすがたべたい？いや、あげないよ？」

『正解〜！！え〜…何で？』

景和「だって今家に無いもん」

『そっか〜…私カップケーキ作ったのになあ』

景和「労ってくれるんじゃなかったっけ？」

『そうだけど〜……じゃあ次景和くんね』

Aはくるりと後ろを向く。

景和「短いからね」

『え、何その予告』

景和はAの背中に人差し指を滑らせる。

景和「はい」

景和の書くターンはあっと言う間に終わった。

『えっと……すき、かな？』

景和「そう」

『すき、って何？私そんなに隙だらけかなぁ。でも普通に酷いな〜』

景和「じゃなくて。Aちゃんが好きって事」

『え？』

景和「だから、俺と付き合って欲しい」

その言葉で、一気に部屋が静まる。

自分の心臓の音だけが響いて、緊張が走る。

『わ、私もっ………好きだよ』

Aは自分のスカートを握り締めながら言う。

景和「え？」

『だから、私で良ければ付き合いたい』

景和「え、やっ、う、嬉しいけど、やばい恥ずかしい………」

景和はAの返事を聞くなり顔を真っ赤にして手で覆う。

『ちょ、ちょっと、景和くん！？』

景和「さっきの忘れて……」

『え、それは無理』

景和はAに背中を向ける。

Aは、そんな彼に後ろからぎゅっと抱き着いた。



１２弾もこんな感じで書いて行きます！

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